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APニュース「 1月6日議事堂襲撃事件の調査委員はバノン氏に対して、『侮辱罪』の投票を議決する動き」

上の写真は、2020年8月20日に、ドナルド・トランプ大統領の元首席戦略官スティーブ・バノン氏がニューヨークで記者団と話している様子。
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米国時間10月15日APニュース
by メアリー・クレア・ジャロニックエリック・タッカーリサ・マスカロ

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1月6日の調査委員はバノン氏に対して、『侮辱罪』の投票を議決する動き

Jan. 6 panel moves against Bannon, sets contempt vote

記事によると、1月6日の国会議事堂の暴動調査特別委員会は木曜日、トランプ大統領の側近であったスティーブ・バノン氏に対して、召喚状を無視したとして、「刑事侮辱罪」を勧告する投票を強硬的に進めることを予定しています。

委員長であるベニー・トンプソン下院議員(ミシシッピ州)は、この2世紀の間で最も深刻な事件となった、連邦議会への攻撃を前に、長年にわたってドナルド・トランプの顧問であり、大統領と連絡を取っていたバノン氏に対する告発を進めるため、次の火曜日に投票を行うと述べています。

ベニー・トンプソン下院議員

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トンプソン氏は「特別委員会として、我々の召喚状に対する反抗を容認しない」との声明を出しています。バノン氏は、「前大統領が行使したとされる特権は、不十分で包括的かつ微妙な声明の後ろに隠されているのです」と述べています。

もし民主党が多数を占める委員会でトンプソン氏の意向が承認されれば、刑事告発の勧告が両院に送られることになり、そこで承認されれば、最終的に起訴権を持つ司法省に送られることになります。

バノン氏と委員会との対決は、広範で且つエスカレートする議会の調査の一部に過ぎませんが、これまでに19通の召喚状が発行され、数千ページに及ぶ文書が委員会とそのスタッフに共有されているといいます。

バノン氏の反抗に対して異議を唱えることは、調査委員会にとって重要なステップとなります。なぜなら委員会のメンバーは、トランプ大統領の在任中に日常的に無視されていた議会の召喚令状の効力を取り戻すことを誓っているからと言います。

委員会は、木曜日にバノン氏との証人喚問を予定していましたが、バノン氏の弁護士から、大統領に与えられた行政特権で保護される可能性のある情報が含まれることを理由に、トランプ氏がバノン氏に応じないよう指示した模様です。

また、1月6日の時点でホワイトハウスのスタッフではなかったことを理由に、バノン氏は、先週の期限までに委員会に書類を提出していませんでした。

依然として、トランプ政権の高官であった当時から、議会への協力を何年も拒んできたことで、委員会は再び難航する可能性があります。

バノン氏は、2018年にトランプ大統領のロシアとの関係をめぐる共和党主導の調査の際にも同様に召喚状を無視していましたが、その際、下院は同氏を侮辱罪で拘束する動きは見せていませんでした。

ジョー・バイデン大統領が委員会の活動を支持しているとはいえ、司法省がバノン氏や、委員会に逆らう可能性のある他の証人に対する刑事侮辱罪の起訴を選択するかどうかは不明です。

司法省が起訴したとしても、そのプロセスは数ヶ月どころか数年かかる可能性があります。また、このような侮辱罪を成立させるのは難しいことで知られています。

現在、委員会のメンバーは、連邦政府に自分たちの側に立つように圧力をかけているようです。

1月6日の特別調査委員会に参加する下院情報委員会のアダム・シフ委員長は、司法省がこれらの事件を起訴することを期待していると述べ、来週末に放送される予定のC-SPANの「Book TV」のインタビューで、

「この4年間、スティーブ・バノン氏のような人々は、自分たちが法を超越した存在であるかのような印象を与えてきました。しかし、彼らはそうでないことを知ることになるでしょう。ロシア疑惑の捜査中にバノン氏らを侮辱罪で拘束しようとしましたが、共和党とトランプ政権の司法省によって阻止されました」

「しかし、今は(バイデンによって選出された)メリック・ガーランド氏がいます。独立した司法省に、法の支配を信じる司法長官がいます。だからこそ、今回は正しい答えを得ることができると確信しています」

と語っています。

アダム・シフ委員長

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メリック・ガーランド氏

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バノン氏は1月6日の委員会に真っ向から反抗していますが、召喚された他のトランプ側近たちは委員会と取引しているようです。

木曜日に予定されていた2人目の証人、元国防総省官僚のカシャップ・パテル氏の宣誓証言は延期されましたが、まだ委員会と関わっていると委員会の側近が述べています。この補佐官は、秘密の話し合いをするために匿名を希望しているようです。

カシャップ・パテル氏

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トランプ氏のために働いていた元ホワイトハウス参謀のマーク・メドウズ氏と、長年トランプ氏のソーシャルメディア・ディレクターを務めたダン・スカビーノ氏は、金曜日に宣誓証言を予定していましたが、2人とも同様に延期されました。

メドウズ氏は、パテル氏と同様に、委員会との取引をしているため、「短期間の延期」となったと述べています。また、スカビーノ氏の宣誓証言は、召喚状の送達が遅れたため、日程が変更されています。

トランプ氏:「委員会のメンバーは自分たちを刑事的に侮辱すべきだ!国民はそれを我慢するつもりはない!」

弁護士が大統領特権を主張する以上に、トランプ氏がどの程度まで側近に影響を与えようとしたのかは不明です。前大統領は木曜日の声明で、「委員会のメンバーは自分たちを侮辱すべきだ」と述べ、「国民はそれを望んでいる!」と付け加えています。

他の証人には、暴動に先立ってホワイトハウス裏のエリプス(公園)で行われたトランプ氏の集会を主催した者やスタッフも含まれています。

委員会は、11人の集会主催者を召喚し、文書や記録を提出する期限を水曜日に定めています。また、予定されている宣誓証言への出頭も求めています。

召喚に応じたのは、当日のエリプス公園イベントの警備を請け負った会社のリンドン・ブレントナル氏と、長年トランプ陣営とホワイトハウスのスタッフを務めてきたミーガン・パワーズ氏とハンナ・セーラム氏の2人ですが、召喚された他の人たちが応じたかどうかは不明です。

1月6日に国会議事堂を襲撃した暴徒の多くは、トランプ氏の集会の少なくとも一部に参加した後、ナショナル・モールを行進しました。

その際トランプ氏は、観衆に「地獄のように戦え」と訴えたとされています。トランプ支持者が警官を圧倒し、窓やドアを破ってバイデン氏の勝利の認証を妨害したため、数十人の警官が負傷しました。この記述には諸説あります。

暴徒たちは、選挙結果が州当局によって確認されたにもかかわらず、国会議事堂内を行進しながら、不正が蔓延しているというトランプ氏の主張を繰り返したとされています。

当時、司法長官であったウィリアム・バー氏は、司法省が結果を覆すような広範な不正行為の証拠を見つけられなかったと述べていました。

また、委員会は、2020年の選挙結果に異議を唱える共和党大統領の取り組みを支援した元司法省の弁護士ジェフリー・クラーク氏にも召喚状を発行しています。

トランプ政権の司法長官補であったクラーク氏は、委員会にとって極めて重要な人物として登場することになっています。

ジェフリー・クラーク氏

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先週、発表された上院委員会の報告書によると、クラーク氏は選挙結果を元に戻そうとするトランプ氏を支持し、トランプ氏がクラーク氏を司法長官に昇格させることを反芻したことで、その結果、抵抗する部内の上司と衝突し、ホワイトハウスの会議でその議論が白熱したと書かれていると言います。

以上。

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この記事の感想:

翻訳者からのコメント:
ここまで読み進めていただいた貴重なお時間ありがとうございます。

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