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米国時間10月12日フォックス・ニュース
by モリー・ヘミングウェイの新著「Rigged」から抜粋した論説
Mollie Hemingway
The Federalist誌 シニアエディター
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日本語解説:WAU
2020年の大統領選挙中に起こったことは、調査して議論しなければならない
What happened during the 2020 election must be investigated and discussed
ヘミングウェイ氏の論説によると、物議を醸した2020年の選挙とその余波を受けて多くの人が主張しているように、大統領選挙の結果を疑問視することが犯罪であると言うならば、2016年の選挙後に民主党とメディア体制の多くが起こした一連の行動で彼らは起訴されるべきだったはずです。
事実、民主党が自分たちが負けた大統領選挙の正当性を完全に受け入れたのは、1988年が最後です。
2000年の選挙の後、フロリダ州での再集計の結果、民主党は共和党のジョージ・W・ブッシュ大統領を 「当選したのではなく、(誰かに)選定されたのだ」と中傷しました。
2004年にブッシュ大統領がジョン・ケリー上院議員(当時)に勝ち再選すると、左派の多くは、オハイオ州の投票機が不正に操作され、不正票がブッシュ大統領に渡ったと主張しました。
ジョージ・W・ブッシュ氏
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HBOは、エミー賞にもノミネートされた「ハッキング・デモクラシー」というドキュメンタリー番組まで制作・放映し、「票は跡形もなく盗まれた」と主張し、2004年の選挙結果は不正であるという陰謀論に火をつけました。
しかし、それも、2016年にドナルド・トランプ氏がヒラリー・クリントン元国務長官を破るという驚きの結果を出した後に、民主党と左派メディアとその仲間たちが起したことに比べたら、かなうものは他にありません。
トランプ氏が勝利し、クリントン氏が正々堂々と敗れたことを受け入れるどころか、政界やメディアは必死になってトランプ氏の勝利を貶めようとしました。彼らは、政府を機能不全に陥れ、アメリカの敵を強化し、ヒラリー・クリントンを支持しなかったことが唯一の罪である無実の民間人を不法に標的とする、破壊的な陰謀論を展開しました。
トランプ氏がロシアと共謀したというデマは、ハッキングされた投票総数、違法な有権者弾圧、外国勢力との反逆的な協力といった根拠のない主張を含む、選挙陰謀論のあらゆる要素を彼らは備えていました。識者や政府関係者と呼ばれる者たちは、トランプ大統領が外国のスパイであり、彼の周辺メンバーがクレムリンの支配下にあると公然と推測していたのです。
しかし、こうした主張が明らかに馬鹿げた事であるにもかかわらず、トランプが2016年の選挙を盗んだという信念は、国内で最も強力な機関、個人、さらには政府機関の支持を得ていたのです。2016年の選挙の正当性を疑うことは、民主主義を損なうことではなく、最も高い地位にある公人(司法)たちが愛国的な義務だと考えていたのです。
「最高のキャンペーンを展開し、候補者になることもできるが、選挙を奪われることもある」とヒラリー・クリントンは2019年にフォロワーに語っています。
「私は彼が不法な大統領であることを知っている」と、クリントン氏はその数カ月後にトランプについて主張しました。彼女は「CBSサンデーモーニング」のインタビューで、「有権者弾圧と有権者の粛清とハッキング」が敗北の理由だとさえ言いました。
ジミー・カーター元大統領もこれに同意し、「トランプが大統領になったのは、ロシア人が彼に代わって干渉したからだ。トランプは2016年の選挙で実際には勝っていない」と、2019年にナショナル・パブリック・ラジオに出演し語っています。
ジミー・カーター元大統領
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彼らの見解は、議会のほとんどの著名な民主党員にも共有されていました。例えばジョージア州のジョン・ルイス議員は、2016年のトランプの就任式を欠席するのは、トランプが非合法であると信じているからだと述べました。
当時ルイス議員は、「ロシア人はこの男が当選するのを手助けした。それは正しいことではありません。公平ではない。それは開かれた民主主義のプロセスではない」と述べています。ルイス氏は、ジョージ・W・ブッシュ大統領の就任式も欠席し、ブッシュも非合法な大統領であると主張していました。
左派メディアは、2016年の選挙結果を有力な民主党員が受け入れることを拒否したことを非難しませんでした。それどころか、トランプとロシアが共謀してクリントンから選挙を奪ったという、最も憶測を呼ぶ主張メディアは増幅させたのです。
メディアは、トランプ氏とそのスタッフが反逆罪を犯したことを示唆する、腐敗した情報当局者の不正確なリーク情報を忠実に再現し報道しました。自分たちの陰謀論を支持しない共和党員は、国への忠誠心が足りないか、何らかの形で自分自身を危険にさらしているなどと主張する記事を掲載しました。
民主党とその仲間たちの作り上げた全てがナンセンスだったのです。トランプがクリントンから選挙を奪うためにロシアのプーチン大統領と個人的に共謀したという主張について、数年と数百万ドルの費用をかけて政府調査を行ったロバート・ミューラー特別顧問でさえ、この異常な告発を裏付ける証拠を見つけられませんでした。
ロバート・ミューラー特別顧問
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この陰謀論を推し進めた記者たちは、リークや嘘の情報を流しても仲間から責任を問われることはありませんでした。彼らは昇給や昇進、名誉や賞を受け、同僚たちから拍手喝采を浴びたのです。中には、出来事の正確な描写というよりも素人のデマに近い「報道」でピューリッツァー賞を受賞した者もいたほどです。
2016年から2020年にかけての4年間、政治的左派としてスターダムにのし上がる最も簡単な方法は、2016年の選挙は不正な裏切り者の代わりにロシア人によって盗まれたものだという信念を声高に宣言することでした。アメリカ大統領がロシアの秘密のスパイであるという主張まで含めた陰謀論を唱えることが、最高の愛国心であったのです。
そして、2020年がやってきました。
驚くことに、一瞬にして、アメリカの選挙制度は、2016年の救いようのない腐敗と崩壊とやらから、2020年には疑いのない安全性へと変化したと言うのです。2004年と2016年に選挙を盗むために使われたとされる同じ投票方法が、2020年には突然、神聖で疑う余地のないものになったのですから。
選挙の専門家と呼ばれる人たちは、2020年以前には電子投票や郵便投票の普及には落とし穴があると繰り返し警告していましたが、2020年11月には、これらの方法の脆弱性に関する議論は、右翼の変人や陰謀論者のものとして片付けられてしまったのです。
このように切り捨てられると、州や地方レベルの何百もの米国の選挙や、ジョン・F・ケネディがリチャード・ニクソンをわずか11万8,574票上回って勝利した1960年の大統領選挙に影響を与えた、選挙の完全性に関する極めて現実的な問題を無視する必要があった事が伺えます。
公式の伝記作家や歴史家は、公正な選挙であればどちらかの州でニクソンが勝利していたと主張しているにもかかわらず、ケネディが11万8,574票でリチャード・ニクソンに勝利した1960年の大統領選挙でも、ケネディのシカゴでの得票率が高かったイリノイ州と、ケネディの伴侶であったリンドン・B・ジョンソンが選挙結果をコントロールしていたとされるテキサス州での勝利が、選挙人団の勝利に貢献したとされています。
少なくとも1960年から2016年まで、選挙の公正さに対する懸念が正当であったとすれば、アメリカ史上類を見ない選挙年である2020年には、きっとその懸念がさらに正当であったはずです。
ご存じのように、選挙に向けて、世界を襲ったコロナウイルスのパンデミックの影響もあり、広範囲にわたる選挙制度の改革が行われました。
州、地方、連邦の各レベルで、政治家たちは、選挙の方法や監督に関する何百もの構造的な変更を強行し、後に『タイム』誌が「人々の投票方法に革命をもたらした」と呼ぶような結果をもたらしました。
これらの変更は、州議会が制定したものもあれば、裁判所が制定したものもあり、また、州や郡の選挙管理者が制定したものもあります。世界的な大流行を理由に、民主党が長年望んでいた大規模な改革が行われました。
今回の危機は、民主党が長年望んできた大規模な改革であり、民主党にとっては問題のある政策を裏口から忍び込ませるチャンスであったのです。
アメリカ共和国の根幹は、選挙は自由で、公正で、正確で、信頼できるものでなければならないということです。
選挙弁護士によれば、不正行為を事後的に決定的に発見することはほとんど不可能であり、不正行為に対抗するためには、事前に強力な規則や規制が必要だといいます。だからこそ、民主党と共和党はプロセスを管理する規則や規制について激しく争っているのです。
2020年の選挙中に起こったことは、メディアや政治家がオープンな調査に反対している事とは関係なく、その反対があるからこそ、調査され議論されなければなりません。アメリカ国民は、何が起こったのかを知る権利があります。
たとえその答えが不都合なものであっても、アメリカ国民は答えを知るべきです。何千万通もの郵便投票をシステムに流したことが、自分たちの投票にどのような影響を与えたのかを知るべきだと思います。
ビッグテックと政治的メディア企業が、特定の政治的シナリオを支持するためにニュースを操作し、今では真実だと認めているストーリーを検閲した方法と理由を知るべきです。
なぜ裁判所が、選挙法を制定する立法機関の同意を得ずに、選挙戦の途中で一方的にルールを書き換えることが許されたのか、国民には知る権利があるのです。
以上。
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翻訳者からのコメント:
ここまで読み進めていただいた貴重なお時間ありがとうございます。