Photo 出典元(GettyImages-on FOX NEWS)
8月1日、FOX NEWS:コンラッド・ブラック氏、ウィリアム・J・ベネット博士、ビクター・デイビス・ハンソン氏等ののオピニオン記事。
オピニオン記事寄稿者:
コンラッド・ブラック
Conrad Black
作家、歴史家、元新聞社の発行人
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ウィリアム・J・ベネット博士
William J. Bennett
フォックス・ニュースのコントリビューター
元アメリカ合衆国教育長官(1985年~1988年)
元全米麻薬取締政策局局長
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ビクター・デイビス・ハンソン/a>
Victor Davis Hanson
Center for American Greatness研究員
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FOX Newsの寄稿者であるビル・ベネット氏、ヴィクター・デイビス・ハンソン氏、コンラッド・ブラック氏は、今日の問題を議論し雑音や論点を超えて問題の核心に迫ります。
以下、本オピニオン記事の日本語訳です。
「中国x台湾 – 同盟国が攻撃されたらバイデンはどう対応するのか?」
Biden, China and Taiwan – how will president respond if ally is attacked?
中国が台湾への圧力を強めている中、万が一、台湾に軍事侵攻した場合の米国の対応について、世界的に関心が高まっています。
米国の歴代政権は、このような事態が発生した場合に米国が何らかの軍事的対応を取るかどうかについては言及しておらず、米台間の関連協定も曖昧です。
しかし、もしそのような事態になっても、アメリカの対応が通常の外交上の抗議にとどまり、直接的な戦闘支援が行われなかったとしたら、それは当然、アメリカの屈辱的な後退であり、この地域の同盟国、特にオーストラリア、日本、韓国にも壊滅的な影響を与えると世界中から見られることになるでしょう。
それは、中国が米国を抜いて世界で最も重要かつ影響力のある国になる転機となるかもしれません。
それはまた、アメリカ国民の間に強烈な反発の波をもたらすでしょう。
たとえ多くのアメリカ人が現在話題になっている「批判的人種・・」に固執していたとしても、アメリカが世界で圧倒的に恥をかかされ、謙虚になるのを見て喜ぶのは、ごく少数の病的なアメリカ嫌いの自己嫌悪者だけでしょう。
それは、リチャード・ニクソン大統領が唱えた「哀れで無力な巨人」という有名な言葉の集大成とも言えるでしょう。
先日のアラスカ・アンカレッジでの中国とのミニ・サミットでは、中国の荒々しい罵詈雑言に対してアメリカが自信を持って対応している様子は伝わってきませんでした。
このような状況で、バイデン政権が目的意識を持って行動するとは、私たちには到底確信が持てません。
アメリカが世界の中で唯一の自信の源となっているのは、3,500人という形ばかりの米軍の撤退で、アフガニスタン政府は生き残ることができるだろうかだけです。
香港での中国の暴挙に対する米国の冷淡な反応と、おそらく米国にとって最も親密で優れた同盟国である英国との条約違反を犯した中国、そしてその中国がウイグル人に加えた大量虐殺行為に対する弱々しい反応は、決して心強いものではありません。
上級士官クラスの考え方は、最近退職した者も含め、国の士官クラスの伝統的な役割である、米国の正当な国益が脅かされたとき、それを非政治的に守る最大の能力よりも、国家の批判や、米国の少数民族への配慮が不十分ではないかなど、軍隊を監視することに重点を置いているように見えます。
トーマス・ジェファーソン大統領がウェストポイント陸軍士官学校を設立した最大の理由は、政治的に動く軍人を作ることを避けるためであったかもしれません。
最近の国務省による国連への招請も、米国内の組織的な人種差別を監視するためのものであり、米国の目的と特異性を伝えるものではありません。
軍事的な問題として、中国が台湾への侵攻を成功させることは、大掛かりな挑戦となるでしょう。
台湾海峡を渡る航路は、イギリスの南海岸からノルマンディーの海岸までのルートの4倍の幅があります。台湾には大規模で十分な装備と高いモチベーションを持った陸軍と空軍があり、中国に最低でも必要とになる、75万人の兵士を、現時点では中国が保有しているという証拠すらない低速の船で台湾のビーチヘッドに移動させるには、絶対的な空軍と海軍の優位性が必要となります。
米国がニミッツ級空母を中国の最も破壊的な地対地ミサイルの射程内に入れることは、どうしようもなく危険なことですが、相当数の米国の航空機、ドローン、ミサイルを介入させて侵攻のための海路を遮断し、その上空で戦うことは、侵攻を防ぐのに十分なはずです。
FOX「Special Report」のアンカーであるBret Baier氏が番組「Fox and Friends」で、バイデン大統領が中国の習近平国家主席と初めて会談したことに反応しています。
中国によるこのような野心的で好戦的なイニシアチブの敗北と失敗は中国にとってより大きな屈辱となるでしょう。
そして、米国がただ尊大に肩をすくめて中国の成功を許するなら、米国は困難な状態となるでしょう。
このような状況の中で、私たちの議論は完全には一致しませんでしたが、バイデン政権は使わない抑止力を保有しているとの指摘を避けるために最善を尽くしているという点では一致しました。
中国がこのような困難に乗り出すことは、とんでもないリスクを負うことになります。
しかし、コロナウイルスを世界に蔓延させ、主要な競争相手を疲弊させ、南シナ海で積極的な自己主張をして戦略的に大成功を収めた後に、成功すれば中国の力と影響力を大きく増大させることになる事を、北京の威勢のいい指導者たちが取る可能性はあり得ないこととして、そのリスクを否定することはできないと思います。
以上。
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翻訳者からのコメント:
ここまで読み進めていただいた貴重なお時間に心から感謝いたします。