タッカー・カールソン

タッカー・カールソン(オピニオン)「ウクライナで何が起こっているのか知る権利があるが、バイデンは嘘をついている」

写真は、タッカー・カールソン氏、プーチンの拡張主義の脅威に直面するウクライナを、NATOを通じて米国政府が支援することの是非を問う @Brian Cahn/Zuma/Rex/Shutterstock

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米国時間3月21日 23時49分 EDTFOX NEWS
by タッカー・カールソン
Tucker Carlson
「FOXニュースチャンネルのゴールデンタイムニュース番組「Tucker Carlson Tonight」(平日午後8時/ET)ホスト。 2009年コントリビューターとしてFOXニュースチャンネルに参加しました。毎晩の番組で、カールソンは力強い分析を行い、アメリカと世界で起きていることに重要な視点をもたらしています」

日本語解説:WAU

「ウクライナで何が起こっているのか知る権利があるが、バイデンは嘘をついている」

「ウクライナにおけるゼレンスキー大統領の行動は、民主主義ではなく権威主義である」

と、米フォックスニュースの人気キャスター、タッカー・カールソン氏は言います。

以下に、同氏が3月21日の番組で語った、ウクライナでの真実について、アメリカ人に問いかけた内容をご紹介します。

「民主主義とは一体何なのでしょうか?

えー、多元主義がその特徴ですね。

民主主義では、市民はどんな意見も持つことができ、マスメディアを通してでも、いつでも好きな時に好きな意見を公の場で表明することができます。

市民は政治的指導者に不満があれば、その指導者の選挙に挑戦することができます。

さて、これらのことは、どの自由主義国でも、どの時代でも、常に言えることです。

これらは単なる民主主義の特徴ではなく、民主主義の前提条件なのです。

そう考えると、ウクライナの「生活のための野党綱領:Opposition Platform For Life」という政党について知っておく必要があります。

彼らは国会に43議席を持つ、同国最大の野党です。

先週末、ウクライナの大統領、ウォロディミル・ゼレンスキーは彼らの政党を禁止ました。

現在、彼らは『ウクライナ国内でのすべての活動』を禁止されています。


写真は、ウクライナ政府のハウステレビが提供した映像からの画像で、2022年3月16日(水)にウクライナの首都キエフから、事実上の議会演説をするヴォロディミル・ゼレンスキー大統領 via AP

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つまり、ゼレンスキーはたった一つの命令で、誰も自分に対抗して大統領選に立候補することを不可能にしたのです。

生活のための野党綱領だけでなく、ゼレンスキーへの忠誠心が足りないと考えた他の10政党に対しても同じくその活動を禁止しました。

彼らの活動はすべて違法としたのです。

もちろん、ウクライナでは戦争が進行中であり、それに基づいてゼレンスキーは戒厳令を宣言しましたが、彼が禁止した野党がロシアのウクライナ侵攻を助けていたという証拠はないのにです。

例えば、この野党第一党は、ロシアの侵攻が起こった瞬間に、他と同じようにロシアを糾弾しました。

しかし、ゼレンスキーはこの機会に、ウクライナを事実上の一党独裁国家にしようと、反対派をすべて追放した上で、国内のメディアを掌握したのです。

ゼレンスキーは、すべての国営テレビチャンネルを、彼が管理する単一のプラットフォームに統合する法令に署名しました。

彼はこれを『統一情報政策』と表現しました。

もし、これらの内容が衝撃的で、お茶の間で見ているワイドショーで聞いたことのあるゼレンスキーではないとしたら、あなたはウクライナに注意を払っていなかったかもしれません。

ゼレンスキーは、ロシアの侵攻のずっと前から、長い間ウクライナの完全な支配を固めてきました。

昨年、彼は主要な政敵を逮捕し、その資産を国家に押収させました。

同時に、ウクライナで最も人気のある3つのテレビ局を閉鎖しました(偶然とはいえ、これらのテレビ局は彼を長年批判していた)。

では、アメリカ人はこれをどう評価すればいいのでしょうか

まず、最も明白なことは、これが権威主義であり、民主主義ではないことを認めることです。

次に、実は世界ではよくあることだと認めることです。

この2022年でさえ、本当の民主主義はどこの国でも稀なことなのです。

ほとんどの国はまだ何らかの独裁体制で統治されており、それをどう呼ぶかは別として、アメリカの緊密な同盟国も含まれます。

ヨルダン王国やサウジアラビア王国が思い浮かびますが、ほかにもあります。

ところで、私たちはこのことを道徳的に言っているのではありません。もちろん、どの国でも民主主義を望むのは当然だが、アメリカ人として他国の内政にあまり関与するのはまず、最も明白なことは、これが権威主義であり、民主主義ではないことを認めることです。

次に、実は世界ではよくあることだと認めることです。

2022年でさえ、本当の民主主義はどこの国でも稀なことなのです。ほとんどの国はまだ何らかの独裁体制で統治されており、それをどう呼ぶかは別として、アメリカの緊密な同盟国も含まれます。

ヨルダン王国やサウジアラビア王国が思い浮かびますが、ほかにもあります。

ところで、私たちはこのことを道徳的に言っているのではありません。もちろん、どの国でも民主主義を望むのは当然だが、アメリカ人として他国の内政にあまり関与するのは多分、時間の無駄でしょう。

変えるのは難しい。

時間の無駄です。

私たち、そしてすべてのアメリカ人が関心を持つべきことは、ここアメリカで何が起こっているかということです。

米国では、バンパーステッカーにもなっていますが、それが真実でないわけではなく、世界の国々にとって希望と自由の道標となっているのです。

その刺激的な地位を維持するにはどうしたらよいのでしょうか。

ミサイルをウクライナに送り込むだけでなく、私たち自身が自由であり続けることです。

もし私たちが自由でないなら、米国は世界の自由と光の道しるべにはなり得ない。

ですから、ウクライナを含む世界を変えたいと思うのであれば、私たちが最初にすることは、私たちが自由であり続けることなのです。

そのような懸念がある中で、ウクライナで起きていること、そこで独裁が進んでいること、『独裁』に対する我々の指導者の対応について、皆さんは非常に心配されているはずです。


写真は、ウクライナ大統領報道局が提供した、Facebookに投稿された映像からの画像で、ウクライナの首都キエフで演説するヴォロディミル・ゼレンスキー大統領。(ウクライナ大統領報道官事務所 via AP)

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ゼレンスキーが野党メディアとすべての野党政党を閉鎖したまさにその日、プロの嘘つきでアトランティック誌の政治専門家、2001年から2002年まで、ジョージ・W・ブッシュ大統領のスピーチライターを務めた、デイヴィッド・フラムは、ツイッターに次の文章をそのまま投稿しました。

『ウクライナは、戦争の圧力の下で、より寛容で、より自由主義的になっている国の、人類史上最初の例かもしれない』

そう、自分自身への批判をすべて禁止することを、寛容と呼んだのです。

それが民主主義というものですが、カナダの温情主義者、宣伝屋の言葉を鵜呑みにしてはいけません。

フラムは一人で言っているのではありません。米政府全体がそう言っているのです。

これを見てください。

ジョン・バラッソー上院議員

ゼレンスキー大統領を誇りに思います彼の勇気と議会で政権を取り込もうとしています

クリス・マーフィー上院議員

バイデン大統領は道徳的なリーダーシップを発揮しています、ゼレンスキー大統領が道徳的なリーダーシップを発揮しているのと同じように。

ディック・ダービン上院民主党幹事

彼は、もちろん、彼の例によって、私たち皆が望む、本当の試練の時に到達し提供できるような勇気を示しています。

ベン・サッセ上院議員

政府は私たちに権利を与えてはくれません。私たちの権利は神から与えられたもので、政府はそれを確保するための共有の道具にすぎません。あなたは今、ゼレンスキーにその精神、アメリカのフィラデルフィア1787年精神を見ることができます。

もう、まったくこの人たちは・・・

つまり、彼らにとって、自らを王と宣言した男は、実は世界で最も新しいヒーローなのですね。


写真は、2022年2月23日、首都キエフでの会談後、リトアニア、ポーランドのカウンターパートと共同記者会見に臨むウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領。 (SERGEI SUPINSKY/AFP via Getty Image

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ウクライナ人に起きていることに深く関心を持ち、深く悲しみ、憤慨することはあっても、そんなことを言うのは馬鹿げています。

嘘なのだから。

繰り返しになりますが、ウクライナの話になると、なぜ人々が感情的になってしまうのか、ある面では理解できるはずです。

それはなぜでしょうか?

ロシアのウクライナへの侵攻は衝撃的だったからです。

恐ろしいことです。

しかし、ロシアがウクライナで行ったことが間違っていたからといって、ウクライナ政府について嘘をつく必要はないのです。

実際、もしあなたが本当にウクライナの人々のことを気にかけていて、テレビで見たすべての人々をとても気にかけているのであれば、独裁者の下で生活してほしくないでしょうから、ゼレンスキーがしたことに強く怒るはずです。

しかし、指導者たちは少しも動揺せず、それを応援しているのです。つまり、あまりに間抜けで知らない人もいますが、中には知っている人もいるわけです。

例えば、マイケル・マクフォール

彼はバラク・オバマの駐ロシア大使です。

ディック・ダービンやベン・サッセのような浅はかな人物とは異なり、マクフォールは東欧を実際に理解しています。

ロシアに住んだことがあります。

ゼレンスキーが何者か、何をしているかも知っています。

今日の午後、ウクライナ政府(国民ではなく、政府)に対する彼の評価はこうです。

『ゼレンスキーが権力を握ったままなら ウクライナの民主主義は保たれる』

しかし、それは真実ではありません。

彼は、スタンフォードで教えてるんです。

繰り返ますが ウクライナは隣国に侵略され、我々はそれに反対するべきだが だからといって ウクライナが民主主義国家であることにはなりません。

そんなことをアメリカ人に言うべきではありません。

私たちは真実を伝えるべきですが、事実上、誰も真実を伝えていないのです。

誰もが嘘をついているのです。

ではなぜ?

なぜ誰もが嘘をついているのでしょうか?

なぜ、全く違うのに、ウクライナは民主主義のモデルだと、余計なことを言うのでしょうか?

たぶん、ウクライナは今、まさに彼らがここ米国で見たいと思っている民主主義を実現していると思いたいのでしょう。

彼らはそれが嘘かもしれないと考えるのが嫌なのです。

それが嘘だと考えるのは恐ろしいことですが、自分に問いかけてみてほしいのです。

この言葉遊びをしてみてください。

例えば、米民主党の極左たちが、『戦争するための口実』を見つけることができたとして、この国の政敵の立候補を禁止する前に一瞬たりとも立ち止まると思うでしょうか?

この私の番組を永久に放送停止にする前に、彼らがためらうと思いますか?

いや、もちろんそんなことはしない。

彼らは一瞬でそれを行うだろう。

そして、それを民主主義と呼ぶのです。

つまり、この人たちがゼレンスキーを愛しているのは、彼がウクライナ人の代表だからではなく、ゼレンスキーがまさに、文句を言う人間を銃口で黙らせる荒々しく拡大した戦争権力を持つ、自分たちの望む指導者だからだ、と結論付け始めているのかもしれませんね。

たぶん、そういうことなのでしょう。

考えてみれば、なんだか当たり前のような気もします。

もちろん、世界で最後の自由な国であるこの国で、彼らがそのようなことをする力を持たないように祈るばかりです。

なぜなら、アメリカの自由は、私たちや私たちの子どもたち、孫たちにとって重要なだけではないからです。

地球にとって重要なのです。

またも、繰り返しになりますが、私たちは最後の自由な国なのです。

私たちは自由であり続けなければなりません。

一方で、アメリカの名の下に、私たちのお金で戦争が行われています。

ですから、私たち支援している側がどうなっているのか、尋ねるのが妥当でしょう。

明らかに、非常に多くの英雄的なウクライナ国民がいます。

私たちは彼らに拍手を送ります。

しかし、政府はどうなのでしょうか?

政府はどのように行動しているのだろうか?

たとえウクライナの国営メディアが報道しなくても、この国の国営メディアがそれを軽視し、否定したとしても、私たちには知る権利があるのです。

ここにゲンナジー・ドルジェンコという男がいます。

ウクライナで野戦病院を担当する衛生兵です。

CNNに出演したこともあります。

ここでは捕虜にしたロシア兵の去勢を命じたとあっさり発表しています。

『私は医師たちに指示を出しました。私は常に偉大なヒューマニストであり、人が負傷した時点で、その人はもはや敵ではなく、患者であると述べてきました。しかし今、非常に厳しい指導として、男は人間ではなくゴキブリだから、全員去勢せよということです』

だからといって、ウクライナの大義名分が不当だというわけではありません。

彼らは侵略されたのですから、正当な理由かもしれません。

彼らは反撃し、ロシア人を国から追い出す権利があります。

しかし、私たちのお金が使われている事も事実です。

だから、何が起こっているのか正確に知る権利があります。

知るための絶対的な権利があるのです。

実際、憲法上、私たちにはメディアの自由を享受する権利があります。

それがないんです。

ゲンナジー・ドルジェンコ

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ところで、ドルジェンコの言ったそのビデオは消えてしまいましたが、ネット上の人々がそのコピーを入手することに成功しました。

ハンター・バイデンのノートパソコンがそうだったように、あるいはこの国の2016年大統領選挙の結果がそうだったように、ロシアのプロパガンダとして否定されるのを聞くかもしれませんが、それはロシアのプロパガンダではないんです。

本物なのです。

彼はそれについて謝罪したが、捕虜を殺害することは戦争犯罪であり、去勢することも戦争犯罪であるわけです。

これは多くの国で起こっていることです。

ウクライナは特別ではありません。

残虐行為は戦争中に起こります。どの戦争でも、ネオコンが何を言おうと、常に。

しかし、これは私たちが代償を払っている戦争なのです。

これは道徳的な意味を持つ戦争です。

ホワイトハウスがあらゆるレベルで関与している戦争なのです。

だから、ウクライナ政府が何かをするとき、我々はそれが何であり、何を意味するのかを正確に知ることに関心があるのです。

しかし、何よりも、米国の自由を維持するという最優先の関心と道徳的義務があるのです。

だから、自分への反対意見を封じ込めるような人物を賞賛しているのを見たら、立ち止まるべきです。

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注:現在、世界中でロシアとウクライナの紛争が注目されていますが、我々が日本で入手する情報のほとんどは、欧米を中心にしたNATO擁護側から発信されているもの に限られていると言ってよいでしょう。

しかし、どのような紛争も、当事者両方の言い分を聞いて、読者が客観的に自身で冷静に分析し判断する方が賢明だと思います。従って、この一連のウクライナ紛争のニュースに関しては、敢えて、ロシア側のニュースソースを全面的に解説しています。

以上。

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