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ロイター「米国民主化サミットで台湾の地図と台湾公使が消えた不思議な件」

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日本時間2021年12月13日午後2時6分Reuters
by ヒューメイラ・パムクマイケル・マルティナデビッド・ブルンストローム

日本語解説:WAU

「米国民主化サミットで台湾の地図と台湾公使が消えた不思議な件」

記事によると、先週、ジョー・バイデン米大統領が開催した「民主化サミット」で、台湾の大臣がスライドプレゼンテーションで使用した地図が、台湾を自国の領土と主張する中国と異なる色で表示されていたことから、大臣のビデオ映像がカットされたと言います。

この件に詳しい関係者がロイターに語ったところによると、金曜日に行われた台湾のオードリー・タン・デジタル大臣によるスライドショーでは、ビデオ映像に地図が約1分間表示されたため、米政府関係者の間で混乱が生じたとのことで、ホワイトハウスの意向により、パネルディスカッションの途中でオードリー・タン氏の映像がカットされ、音声のみに変更されたといいます。

「ホワイトハウス」は、北京から強い圧力を受けている台湾を支援するために招待された米国主催の会議で、台湾と中国を地図上で区別することは、台湾が中国の一部であるかどうかについての見解を避けているワシントンの「一つの中国」政策と矛盾するとみなされる可能性があることを懸念していた、と情報筋は述べています。

米国務省は、画面共有に関する「混乱」が原因でオードリー・タン氏のビデオ映像が削除されたとし、「予期せぬな間違い」としているようです。

「我々は、透明性のある統治、人権、偽情報への対処など、台湾の世界的な専門知識を紹介したオードリー・タン大臣の参加を評価している」

と米報道官は述べています。

オードリー・タン大臣のプレゼンテーションには、南アフリカのNGO「CIVICUS:シビカス:」が作成した、市民権の開放度で世界をランキングした色分け地図が含まれていました。

シビカス(CIVICUS)

CIVICUSは、国際的な非営利団体で、自らを「世界中の市民活動と市民社会を強化するためのグローバルな同盟」と表現し、1993年に設立されて以来、現在では175カ国以上、8500人以上のメンバーを擁し、ヨハネスブルグに本部、ジュネーブとニューヨークにオフィスを構えています。

CIVICUSは、人々が自らを表現し、組織化することができる市民的空間を保護し、成長させるために活動しています。 特に、参加型民主主義や結社の自由が危機に瀕している地域に焦点を当てており、その中心的な価値観として 「世界人権宣言」で定義されているように、すべての人が市民としての権利を自由に行使できる「正義」と「平等」と言う事を宣言しています。詳細

ビデオ映像には、アジアのほとんどの地域が表示され、その中で台湾は緑色に塗られており、この地域で唯一「開かれている」と表現されていました。一方、米国のいくつかの同盟国やパートナーを含む他の地域は、「閉じている」「抑圧されている」「妨害されている」「狭められている」と表示されています。

中国、ラオス、ベトナム、北朝鮮は赤い色で「閉じている」と表示されていました。

数分後、司会者が「タン大臣」のところに戻ると、そのビデオはなく、音声と、キャプション付きのスクリーンショットがあるだけだったと言います。

その後、画面上に免責事項が表示され、次のように書かれていた模様です。

「このパネルで個人が表明した意見は個人のものであり、必ずしも米国政府の見解を反映するものではありません」

関係者がロイターに語ったところによると、この地図を見た米政府関係者の間で即座にメールが飛び交い、ホワイトハウスの「国家安全保障会議(NSC)」は、この地図が台湾を別の国として表示しているのではないかと懸念して、怒って国務省に連絡したとのことです。

この関係者は、

「地図は本来、国境を示すものではないので、米国の動きは過剰反応だ」

と言ったが、NSCは、サミット前のプレゼンテーションの「ドラフト」版にこのスライドがなかったことにも怒り、タン大臣と台湾が意図的にメッセージを仕掛けたのではないかと疑問を呈したと言います。

ホワイトハウスの反応について、関係者は、

「彼らは息を詰まらせていた」

と語っています。

また、首脳会談に直接関わった2人目の関係者によると、ビデオブースのオペレーターはホワイトハウスの指示に従ったといい、

「明らかに政策上の問題があった。これは完全に内部の過剰反応である」

と付け加えています。

関係者は、「権威主義への対応」をテーマにしたパネルでのこの動きは、中国などからの挑戦に直面して民主主義を強化するというサミットの使命とは相反するものだと考えています。

また、台湾に対する政権の支持が、これまで繰り返し述べてきたほど「確固たるもの」ではないことを示唆しているのではないかとも言われています。

「国家安全保障会議(NSC)」のスポークスマンは、ロイターの報道は「不正確」であると述べています。

「ホワイトハウスは『タン大臣』の映像をカットするよう指示したことはありません」

と同報道官は電子メールで述べ、画面共有の混乱が原因だとし、ビデオの全編はサミットのウェブページで見ることができると付け加えています。

米国政府がスライドのためにビデオをカットしたと思うかどうかを尋ねられたタン氏は、ロイター通信に電子メールで次のように答えています。

「私のスライドにあった『CIVICUS』の地図や、アジアにおける米国の同盟国とは関係ないと思います」

台湾の外務省は、

「技術的な問題」

としています。

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その後、タン大臣のプレゼンテーションは事前に提供されたもので、直前に上映されたものではないと発表しています。

「台湾と米国は、この技術的な問題について十分にコミュニケーションをとっており、双方は確固たる相互信頼と堅固で友好的な関係を築いている」

と述べています。

この問題は、米台関係が非常に微妙な時期に発生したもので、バイデン政権の批判者や外交政策の専門家の中には、米国が軍事的に台湾を守るかどうかについての「戦略的曖昧さ」という長年の方針を終わらせることを含め、よりあからさまに台湾を支持する姿勢を示すことを求める人もいます。

台湾の専門家は、地図の色分けが、台湾の国旗のような明白な主権のシンボルの使用を禁止する米国の非公式ガイドラインに違反しているとは考えていないといいます。

元駐台湾非公式大使のダグラス・パール氏は、

「主権を区別するためではなく、民主的な表現の度合いを区別するためであることは明らかだ」

と述べています。

ダグラス・パール氏

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2020年以降の米国政府のガイドラインでは、主権を色で表示する場合、台湾は中国と同じ色で表示されることになっていますが、

「文脈上、台湾を特に強調する必要がある場合」

は例外とされています。

米国ジャーマン・マーシャル・ファンドボニー・グレイザー氏は、このガイドラインは米国以外の政府の地図には適用されないが、

「米国は、台湾が中国の一部ではないことを是認しているように見えることは避けたいだろう」

と述べています。

民主化サミットに台湾を含めることは可能であり、またそうすべきであるが、それは米国の政策に合致した方法でのみであるという決定が最初になされたと思われます。

 

以上。

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