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「欧州を震撼させたグリーンパスデモ、 イタリアでは、広範囲に及ぶワクチン・パスポート制度に抗議するため、街や港で過激なデモが行われている」

Photo 出典元 写真は、イタリア・ローマのチギ宮殿付近で、政府のグリーンパス導入に抗議するデモ隊が警察官と衝突している。/Remo Casilli/Reuters

米国時間11月04日The American Conservative
「ザ・アメリカン・コンサバティブは、政府や企業の野放図な権力に反対し、活気ある市場と自由な人々によって家族や地域社会の繁栄を促進し、アメリカの国益のために存在しているウェブ&紙媒体のメディアです」

by ジョバンニ・ジャカロン
Giovanni Giacalone
ジョバンニ・ジャカロンは、Centro Studi Machiavelliの研究者であり、ミラノ・カトリック大学イタリアン・チーム・フォー・セキュリティー、テロリスト・イシュウー&マネージング・エマジェンシーズのシニアアナリストです。

日本語解説:WAU

欧州を震撼させたグリーンパスデモ、 イタリアでは、広範囲に及ぶワクチン・パスポート制度に抗議するため、街や港で過激なデモが行われている

2021年10月15日、イタリアは西欧諸国で初めて、労働者に「グリーンパス:ワクチン接種証明書」を課し、結果的に完全な予防接種を受けるか、あるいは働くことを許可されないかのどちらかを強制することになりました。

政府は、48時間持続する迅速検査を受けるという選択肢があるため、強制的な接種措置ではないとしているが、そのような検査に15ユーロ(約2000円)かることも事実です。つまり、人々が週に5〜6日働くことを考えると、予防接種を受けたくない労働者は、月に約180ユーロ(約24,000円)の出費が必要となります。

つまり、イタリアでは、予防接種を受けていない人は、お金を払って仕事に行かなければならないのです。

この措置は憲法や国際的な人権条約に反しています。

何人かの弁護士が政府に対して法的措置を取っていますが、司法手続きには時間がかかりますし、人々はすぐに対処しなければならない状態です。

ヨーロッパの他の国では、迅速検査は無料か数セントで行われていますが、イタリア政府は「検査費用を下げるべきではない」と明言しています。

そうしないと人々は予防接種を受けませんし、検査をもっと利用しやすくすることは、予防接種を受けた人に対する敬意の欠如を示すことになると言う政府の考えです。

医師が状況を抑えるためには検査が良い方法だと示していても関係ありません。

ワクチンを接種した人でも、ウイルスを撒き散らしたり、病気になったり、集中治療室に入ったりする可能性があることは問題にしないのです。

イタリア政府は、ワクチンを接種した人は検査を受ける必要はないと言います。

また、ワクチンを接種することを決めた人は、それは個人が選択したことであるので、患者がワクチンによる潜在的な影響を認識していることを明記した免責事項に署名しなければならないとあります。

これは、イタリア政府が、まだ実験段階であるこのワクチンが原因で病気や死亡が発生した場合の法的問題を回避するための措置なのです

これを裏付けるものとして、薬局では迅速検査を受ける人が多くて業務過多になっているという事実があります。

また、多くの企業からの情報によると、従業員が来ないために業務に支障をきたしており、検査費用を払いたくないとか、薬局の外で長蛇の列ができていて検査に間に合わなかったという理由もあるようです。

10月末には、ヴェネツィア・ジュリア州中部にある都市、ウディネの薬剤師が、テストのために何日も過重労働を強いられた後、店の外でヒステリックな反応を示し、その映像はソーシャルネットワークで拡散されました。

このような状況を受けて、イタリアの主要メディアは、「強制的な予防接種に反対する大規模な街頭デモ」という報道をすることで、適切な議論を避けようとしている一つの大きな現象が起きています。

当初、これらのデモは主にイタリア北部で発生していましたが、特にバーやレストランでグリーンパスが義務化された9月1日以降、また、この措置が労働分野にも及ぶようになった10月15日以降、ブームとなってイタリアの他の地域にも急速に広がっていきました。

8月中旬以降、状況は急速に進展し、毎週末、数千人の人々がデモに繰り出しています。

ワクチンを接種した人もしていない人も、横一列に並んで憲法上の権利の尊重を訴えているのです。

10月初旬のローマでは、政府機関に乗り込もうとした平和的なデモ隊を警察が激しく極めて暴力的に対応するケースもありました。

しかし、転機となったのは、10月中旬にトリエステの港湾労働者がストライキを決行し、第4ゲートの外でデモを行った時でした。

イタリア政府だけでなく、貿易量6,400万トンのトリエステ港が欧州経済にとって戦略的に重要であることを考えれば、この行動は深刻な結果をもたらしました。

10月18日、内務大臣は警察に命じて、平和的にデモを行っていたストライキ中の労働者を攻撃しました。暴行の映像はすべてビデオに収められ、その残忍さから世論に衝撃を与えました。

警察は、男女、子供、老人を殴り、催涙ガスを浴びせ、消火栓から水を浴びせました。中には、警察の前で手を合わせて祈っている人もいました。

催涙ガスは中学校の中にまで入ってしまいました。さらに、港湾警察署長のファビオ・ソルダティッチが、ナチスの敬礼のような動作をしながら暴行を開始する様子がカメラに収められ、世界中で憤りを感じました。

トリエステでの警察による暴力行為の映像は、世界中に広まり、イタリア中の人々が、殴られた労働者を支援するために街頭に立たちました。シチリア島、カンパーニャ州、プーリア州などでは、数千人の人々が集まり、それまでほとんど沈黙していた南部の都市でもデモのスイッチが入り始めました。

トリエステの港湾労働者が歌った 「私たちのような人々は決してあきらめない」という聖歌は、イタリアの国境を越えてヨーロッパ中で歌われるようになりました。

トリエステの港湾労働者は、完全にワクチンを接種し、仲間と一緒にストライキを行うという勇気ある決断をしたスポークスマンのステファノ・プッツァー氏を筆頭に、ドラギ首相率いる政府に何度も回答を求めたが、ローマでは耳を貸そうともしません。

ステファノ・プッツァー氏

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11月2日、ローマに到着したステファノ・プッツァー氏は、「政府の誰かが座って話してくれるまで、ポポロ広場に留まる」と宣言しました。

マリオ・ドラギ首相

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その後、わずか2週間で、プッツァー氏は国民的英雄となりました。

発表ビデオの中で彼は、平和的にまとまっていることがいかに重要であるかを説明し、

「なぜなら、これはワクチンに対する抗議ではなく、それぞれが自由に行動を決めるべきであり、むしろドラギ政権によって侵害されている憲法と人権を守るためのグリーンパスに対する抗議であるからだ」

と、グリーンパスが廃止されるまでゼネストを行うことを呼びかけました。

信じられないことに、その日、午後5時頃、プッツァーは地元の警察署に連行され、5時間拘束された後、釈放されましたが、今後1年間ローマに行くことを禁じられています。

また、デモをしていたわけではなく、政府の人間を待っていただけなのに、無許可のデモをしたという罪にも問われています。このエピソードは世論を混乱させ、複数の野党議員が内務大臣に適切な説明を求めましたが、いまだに回答を得ていません。

この権威主義者に対抗して最前線で活動している弁護士のアレッサンドロ・フシッロ氏は、

「これはイタリアの歴史上、ファシスト時代のような最も暗い時代の一つだ」

と主張しています。

アレッサンドロ・フシッロ氏

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今後は、火・木・土の週3回以上、デモが行われる予定です。イタリア政府は、デモやストライキが続くことで経済に悪影響が出ることを懸念しています。しかし、ローマではデモ隊との話し合いに応じないばかりか、12月31日以降、非常事態宣言とグリーンパスをさらに延長する可能性があると発表しました。

ひとつ確かなことは、ドラギ首相はイタリアが完全に経済的に回復しているというイメージを与えようとしているが、デモだけでなく、特に原材料、電気、ガスなどの生活費の上昇により、状況は極めて深刻です。

イタリアだけでなく、トリエステのデモがヨーロッパを震撼させたように、デモの過酷な冬が待っています。

以上。

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翻訳者からのコメント:

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