写真は、2022年9月16日 サマルカンドで開催された上海協力機構(SCO)首脳会議前の合同写真撮影に臨むロシアのウラジーミル・プーチン大統領 © RIA Novosti /
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日本時間9月17日01:23 RIAノーボスチ
by レナト・アブドゥリン
Renat Abdullin
「RIAノーボスチ・ロシア国際通信について」
RIAノーボスチ・ロシア国際通信は TASS や Interfax と並んで、ロシアで最も重要な報道機関の一つと言われています。 2013年12月9日、ロシア大統領ウラジーミル・プーチン氏の『国家マスメディアの効果を改善するためのいくつかの措置について』という法令により、RIA Novostiメディアグループは正式に解散しましたが、代わりにロシヤ・セゴドニャ国際メディアグループ(Rossiya Segodnya)が設立され、引き続きRIAノーボスチのブランドを使用することになりました。
それ以来、RIAノーボスチは、ロシアと海外のあらゆる主要な出来事について、正確で最新の情報を視聴者に提供し続けていると言います(詳細:ロシア語」
注:現在、世界中でロシアとウクライナの紛争が注目されていますが、我々が日本で入手する情報のほとんどは、欧米を中心にしたNATO擁護側から発信されているもの に限られていると言ってよいでしょう。 中にはフェイクニュースも少なくありません
しかし、どのような紛争も、当事者両方の言い分を聞いて、読者が客観的に自身で冷静に分析し判断する方が賢明だと思います。 特に我が国の外交に関わる問題は、状況を誤ると取り返しの付かない損害をもたらすことになりかねません。
従って、この一連のウクライナ紛争のニュースに関しては、敢えて、ロシアやロシア制裁決議に中立を表明する国々のニュースソースを全面的に紹介しています。
「米ドル支配の終焉:上海協力機構サミットが合意」
日本語:WAU
16日金曜、上海協力機構首脳会議が、ウズベキスタンにあるシルクロードのオアシス古都、サマルカンドで閉幕した。
ロシアのプーチン大統領は、各地域の首脳と相次いで二国間会談を行った。
その結果、40種類以上の文書が交わされたが、口頭での合意も興味深い。
■ルーブルでガス燃料の1/4を通り引き
プーチン大統領にとって、サミットは相手と「現状を合わせる」都合のよい機会であった。
例えば、9月15日に行われた中国の習近平国家主席との会談は、ウクライナ情勢が主題となり、欧米を警戒させた。
写真は、2022年9月15日 サマルカンドで開催された上海協力機構(SCO)首脳会議に合わせて行われたロシア、モンゴル、中国の3カ国会談でのプーチン大統領と中国の習近平主席(前列右端)© RIA Novosti メディアバンク/ POOL
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翌日、プーチンはトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領ともウクライナ危機について話し合った。
7月には、トルコ政府が穀物取引を仲介し、ウクライナ政府が支配する港から食糧輸送ができるようになった。
しかし、現在は状況が変わってきている。
プーチン大統領は、穀物が飢餓に苦しむ国々に届いているかどうか疑っており、この協定の再交渉が必要であることを否定していない。
会議の席では、この取引の実施におけるエルドアン大統領の役割を強調した。
「まず最初に、食糧計画の実施に貢献してくれていることに改めて感謝したい。今日もそのことに触れたが、つまりウクライナの穀物の輸出の件です」
とプーチンは述べた。
写真は、2022年9月16日 サマルカンドで開催された上海協力機構(SCO)首脳会議で、ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領(左)が会談したときの様子© RIA Novostiメディアバンク / POOL
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「そのかなりの部分(穀物)が、最貧国のための国連の食糧計画に使われることを、切に期待しましょう」
と強調したと言う。
また、相互決済の問題にも触れた。
プーチンは、トルコ政府は近いうちにガス代の25%をルーブルで支払うようになるだろうと述べた。
同時に、トルコはすでにロシアからの燃料供給の信頼できるルートとなっており、ガスパイプライン「トルコストリーム」も中断することなく稼働していると述べた。
大統領は、両国間の貿易高が着実に伸びていることに言及した上で、
「我々の経済関係役員は、トルコを通じて我々の製品を輸出することができるという適切なシグナルを受け取ったことをお伝えしたい」
とも述べた。
トルコ政府と上海協力機構の交流について、ロシアの指導者は、急速に発展している経済関係に注目しているとして、
「この構造におけるトルコの活動を、我々はあらゆる方法で歓迎する」
と強調した。
最後に、プーチンは、トルコ初の原発となることが予定されている、アックユ原子力発電所の建設について触れた。
「昨日、この壮大な建設プロジェクトの当事者間のすべての関係を規定する最終文書に署名した」
とプーチン大統領は述べている。
写真は、トルコのメルシン県、地中海沿岸にある国営企業ロスアトム社のアックユ原子力発電所の建設現場© Sputnik メディバンク / Turan Salji
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■ガスと友情
プーチンは、習近平とエルドアンに加え、インドのナレンドラ・モディ首相、アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領、キルギスのサディル・ジャパロフ大統領、トルクメニスタンのセルダール・ベルディムハメドフ大統領、イランのイブラヒム・ライシ大統領と1対1で会談を行った。
パキスタンの新政府のトップ、シェバス・シャリフ首相とは初めての会談となった。
総会や二国間会議とは別に、モンゴル領内を通るガスパイプライン「ユニオン・イースト」の建設について、中国・モンゴル・ロシア形式のトークが行われた。
「ガスプロムは現在、中国やモンゴルの関係者とプロジェクトの詳細を詰めているところだ」
とプーチンは強調している。
ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領との間で、ロシア政府とウズベキスタン政府の包括的戦略パートナーシップに関する宣言に署名した。
また、プーチン大統領は、
「ロシアとの友好関係の強化に大きく貢献した」
として、ウズベキスタン大統領にアレクサンドル・ネフスキー勲章を授与した。
写真は、2022年9月15日 サマルカンドで開催された上海協力機構(SCO)首脳会議に出席するロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席(左)とモンゴルのウーナギン・ハールスフ大統領(右)© RIA Novosti メディアバンク/ POOL
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■新しい世界秩序の柱
アルメニア、アゼルバイジャン、バングラデシュ、バーレーン、イスラエル、イラク、トルコ、ベトナムなど20数カ国が上海協力機構に協力している。
ロシア科学アカデミー中国・現代アジア研究所のウラジミール・ペトロフスキー教授は、RIAノーボスチとのインタビューで、この組織の重要性を示していると指摘した。
「上海協力機構の役割は大きくなっている。それは新しい加盟国が増えたからだけではない。責任範囲は拡大し、中東やペルシャ湾諸国にも影響を及ぼしている」
と専門家は言う。
現在の地政学的状況において、上海協力機構が集団的な西側に代わる存在となったことは重要である。ドルの
「この組織はすでに、平等、世界の多極化の原則、相互利益に基づいた新しい協力モデルを実践しています。そこには、『ドルのドルの支配』や制裁の圧力は存在しない。サミットでは、各国通貨建て決済への移行に関する特別文書の採択が決定されました。上海協力機構は新しい国際秩序の柱のひとつになりつつある。生活そのものがそれを促しているのです。そして、もちろん、上海協力機構の魅力はこれからも増していくだろう」
とペトロフスキー教授は結論づけている。
■一方的な制裁に反対
9月16日の会議の結果、同組織の活動の基本原則を定めた「サマルカンド宣言」が発表された。
また、この組織が他の国や国際組織に敵対するものではないことを確認し、広範な協力にオープンであることを指摘している。
同時に、核軍縮を進め、いかなる紛争も政治外交によってのみ解決されることを支持した。
写真は、2022年9月16日 上海協力機構加盟国首脳、SCOオブザーバー国首脳、招待国首脳、招待国際機関首脳の拡大会議に出席するロシアのプーチン大統領© RIA Novosti メディアバンク/ POOL
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「上海協力機構加盟国は、国連安全保障理事会が採択した以外の経済制裁を一方的に適用することは国際法の原則と相容れず、第三国と国際経済関係に悪影響を及ぼすと強調した」
と宣言文書には書かれている。
また、上海協力機構諸国は貿易関係における米ドル依存からの脱却を提唱し、相互の決済における自国通貨の割合を徐々に高めていくロードマップを採択した。
以上。
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