写真は、ロシア核・生物・化学防護部隊長 イーゴリ・キリロフ少将 © Mikhail Pochuev/TASS
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ロシア時間3月17日 19:30 ロシア・トゥデイ(RT)
「ロシア・トゥデイ(RT)は、ロシア連邦予算からの公的資金で運営されている、自律的な非営利団体です。2005年に最初の国際ニュースチャンネルを開設したRTは、現在、9つのテレビチャンネルでニュース、時事問題、ドキュメンタリーを放送する24時間体制のグローバルなニュースネットワークであり、6つの言語によるデジタルプラットフォームと、姉妹ニュースエージェンシーのRUPTLYを擁しています。
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日本語解説:WAU
「ロシア、米国が資金提供したウクライナのバイオラボの新証拠を提示」
ロシア軍、米国防相が支援する施設が「生物兵器の部材」を作り、それを隠蔽しようとしたと発表
ロシア・トゥデイ(RT)の記事によると、ロシア政府は、米軍が資金提供したウクライナの研究所が生物兵器の部材を製造していたが、現地スタッフはその研究について秘密にされていたと考えていると、ロシア軍高官将官が木曜日に述べたと伝えています。
ロシアの核・生物・化学防護部隊を指揮するイゴール・キリロフ中将は、軍がなぜこのような結論に至ったかを示す文書と画像を提示し、
「生物兵器の部材がウクライナ領内で製造されていたと考えている」
とキリロフ氏は述べました。
彼は、西側諸国のジャーナリストや専門家がその信憑性を疑っていることに対して、
「提示する文書には本物の関係者の署名があり、組織の印鑑で証明されている。2015年3月6日付のある文書は、ウクライナの軍事生物学的プロジェクトの資金調達にペンタゴンが直接参加していることを確認するものだ。
米国は『共同生物学的活動に関する協定』に従って、ウクライナ保健省を通じて公式にプロジェクトに資金を提供していた。3200万ドルもの資金を実際に受け取ったのは、キエフ、オデッサ、リヴォフ、ハリコフにあるウクライナ国防省の研究所であることが証拠によって明らかにされている」
と指摘しました。
「これらの施設は、クリミア・コンゴ出血熱、レプトスピラ症、ハンタウイルスの病原体を研究することを目的とした、U-P-8プロジェクトを遂行するために、米国国防総省の脅威削減局(DTRA)と契約企業のブラック・アンド・ビーチによって選ばれた」
と、キリロフ氏はペンタゴンからの要請を示すスライドを指しながら述べたと言います。
写真は、ロシア・モスクワで行われたブリーフィングで、イーゴリ・キリョフ中将が提示したスクリーンに映し出されたウクライナにおける米国の軍事生物学的活動に関する資料。2022年3月17日 © Sputnik/ロシア国防省
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「我々の見解では、米軍の生物学者の関心は、これらの病原体がウクライナとロシアの両方の地に自然の病巣を持ち、その使用は自然の病気の発生を装うことができるという事実によるものだ」
と将軍は述べています。
証拠によると、研究所では3種類の細菌性病原体(ペスト、ブルセラ症、レプトスピラ症の原因)とコロナウイルスを含む6種類のウイルスファミリーを分離したが、これらはすべて薬剤耐性で動物からヒトへ急速に拡散するものであり、ウクライナで採取したサンプルを他国-グルジア、ドイツ、イギリス-で確認した文書が多数あったと言います。
キリロフ中将は、ウクライナ市民から採取した5千の血清サンプルを、グルジアの首都トビリシにある国防総省が支援するリチャード・ルーガー・センターに移送したことを確認する公文書を示しました。
さらに773の生物学的エッセイが英国に移送され、ドイツの動物疾病の主要センターであるフリードリヒ・レフラー研究所に「無制限量」の感染性物質が移送される契約が結ばれていたと言います。
しかし、入手した証拠を分析したところ、ウクライナの専門家たちは、これらの材料を移送することの潜在的なリスクを認識しておらず、進行中の研究の真の目的について秘密にされていた可能性があるとキリロフ氏は指摘ています。
コウモリを通じて病気を人間に感染させる方法を研究するプロジェクトP-781の文書には、ハリコフの研究所とグルジアのルガールセンターが実施したことが示されていたが、このプロジェクトに対する160万ドルの助成金の大半をウクライナ政府が受け取っていたと言います。
キリロフ中将は、この分野の「体系的な」研究は2009年以来、米国の専門家の監督の下で行われてきたと述べています。
また、関係者の一人として、キエフの米国大使館にあるDTRA事務所のジョアンナ・ウィントロール所長の名前を挙げています。
ウィントロール氏は2020年8月にキエフを去った際、最後のインタビューで、ウクライナのバイオラボで働いた米国の科学者はいないと主張し、ロシアがこのプログラムについて「偽情報」を流していると非難しました。
キリロフ中将は、
「2021年にロシアとEUで鳥インフルエンザが大量発生し、数十億円の被害が出たが、ハリコフ獣医学研究所は感染媒体となる野鳥を研究し、感染が経済被害や食糧難を引き起こす可能性のある状況を分析していた」
と指摘し、現在、研究所が種を飛び越えることができる鳥インフルエンザの株を収集したことを示す証拠があると述べ、この件に関する国際的な調査を求めていると言います。
ケルソン州の研究所の書類の一部は紛失しているようで、破棄された可能性があるとキリロフ氏は述べ、その地域で2018年に発生した蚊が媒介する寄生虫疾患と関連があり、隠蔽の可能性があることを示唆しました。
同年2月に4例のジロフィラリア症が検出されたが、これは蚊のライフサイクルに典型的なものではないと同将軍は述べています。
その後、ロシア国防総省の代表者は4月に地元の病院を訪れ、医療記録を収集し、疫学調査について説明を受けたが、ケルソンの研究所では、この感染症に関する証拠書類が見つかっていないことから、ロシア軍は、
「そのような証拠書類を緊急に破棄したのは、ロシアの専門家がアクセスするのを阻止したいからだ」
と考えていると言います。
また、2018年には、ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国の市民の間で、薬剤耐性結核が発生し、ペスキー村(ウクライナ軍との最前線)の周辺だけで70件が検出されています。
「これは意図的な感染か、あるいはウクライナ領内にある生物学的研究所のいずれかから病原体が偶然に漏れたことを示しているのかもしれない」
とキリロフ氏は述べています。
また、米国が他国で禁止されている生物学的研究を行った長い歴史を示し、その1例として、2010年に米国政府がグアテマラでの梅毒実験について謝罪したことを指摘しました。
「我々は、証拠を検証し、ペンタゴンと他の米国政府機関のウクライナでの違法行為について国際社会に情報を提供し続ける」
とキリロフ氏は述べたと伝えています。
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注:現在、世界中でロシアとウクライナの紛争が話題になっていますが、我々が日本で入手する情報のほとんどは、欧米を中心にしたNATO擁護側から発信されているもの に限られていると言ってよいでしょう。
しかし、どのような紛争も、当事者両方の言い分を聞いて、読者が客観的に自身で冷静に分析し判断する方が賢明だと思います。従って、この一連のウクライナ紛争のニュースに関しては、敢えて、ロシア側のニュースソースを全面的に解説しています。
以上。
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翻訳者からのコメント:
ここまで読み進めていただいた貴重なお時間ありがとうございます。記事が面白いと思っていただきましたら、是非、SNSにシェアしてくださいませ。