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RIAノーボスチ・ロシア国際通信「トランプ現象:正常な状態に憧れる欧米」

写真は、フロリダ州パームビーチで、ドナルド・トランプ前米大統領とメラニア・トランプ前ファーストレディ© AP Photo / Andrew Harnik

Photo 出典元

日本時間11月23日14:01 RIAノーボスチ
by ドミトリー・コシレフ
Dmitry Kosyrev

注:現在、世界中でロシアとウクライナの紛争が注目されていますが、我々が日本で入手する情報のほとんどは、欧米を中心にしたウクライナ擁護側から発信されているものに限られていると言ってよいでしょう。 中にはフェイクニュースも少なくありません

しかし、どのような紛争も、当事者両方の言い分を聞いて、読者が客観的に自身で冷静に分析し判断する方が賢明だと思います。 特に我が国の外交に関わる問題は、状況を誤ると取り返しの付かない損害をもたらすことになりかねません。

従って、ウクライナ紛争が続いている間は、敢えて、ロシアやロシア制裁決議に中立を表明する国々のニュースソースを全面的に紹介しています。

「トランプ現象:正常な状態に憧れる欧米」

日本語:WAU

この激動の時代にあまり注目されていない事実がある。

Twitterアカウント所有者がそこに戻るかどうかを決定する前、24時間で8300万人がドナルド・トランプの復帰を支持した。

実は、この話はもう少し長く、複雑である。

2021年1月8日、現職の米大統領が間違った意見を述べたとして、この自由奔放なはずのプラットフォームから追い出された。

その後、今年10月26日、大富豪のイーロン・マスクがこのプラットフォームを買収し、言論の自由を締め付けた責任者を処罰し、そこにドナルド・トランプのアカウントを復活させると発表したのは、先週の日曜日の出来事である。

しかしその前日、トランプは復帰しないことを発表し、現在の演説プラットフォームである「Truth」(トゥルース・ソーシャル)について多くの優しい言葉を述べている。そこには、すでに500万人近い読者がいる。

しかし当時は、明らかにまだ状況を把握する余裕がなかった。

イーロン・マスクはまず、トランプを戻すかどうかのユーザー投票を行い、文字通り1500万票の賛成票を瞬時に集めた。

さて、その後、まさに前述のようなことが起こった。

その後の24時間以内に8300万人がトランプの復帰を希望するサインをしたのだ。

この後どうするかは彼らに考えてもらうとして、私たちは単純だが壮大な事実にもっと興味がある。

自分の考えを支持する人たちを24時間で8300万人も集められる人が、この世界に他にいるだろうか?

そして、その人物の言葉がこれほど意味を持つのは、どんな特別なことを言っているからだろうか。

この現象は文字通り誰にでも論じられるもので、あるアメリカのブロガーはこう言っている。

「トランプが政治的に評価されているのは、過去6年間をホワイトハウスで何が起こっているかの国民投票に変えることができたからだ」

と言うように、他の誰かが、何が起こっているのかについて私たちに嘘をつくたびに、トランプは得点を稼ぐ。

彼らの嘘は必ずしもトランプ自身についてである必要はない。

『美徳とは何か』というシグナルを支配階級から大衆へと上から下へと降ろす、あらゆる偽りの行為であれば何でもよい。

また、よりシンプルにすることも可能である。

もちろん、トランプの評価には、彼が結局のところアメリカ大統領であり、再びそうなる可能性があるという事実が大きく加わっている。

しかし、彼が最も成功した大統領(というより、行政官、組織人)でなかったことを忘れてはならないが、世界規模のイデオローグとしては、彼の右に出るものはいない。

そして、彼のイデオロギーは何なのか?

当たり前のことが当たり前にできなくなる異常な世界で、当たり前のことを当たり前に言っているだけの男である。

そして、トランプはそれが可能であり、できるのである。

彼は、少なくとも他の人のキャリアと評判を失うようなことがないために、困難に立ち向かっている。

そのため、何百万人もの反対派にとって、トランプほど怖い獣はいないのである。

実は、この元テレビタレントでも成功した起業家は、「戦争」時代にこの世に生を受けたのである。

その戦争はずいぶん前に始まっていた。

1990年代にはすでにその兆候があった。

何億人もの人々の生き方、それに伴う考え方や発言のスタイルを完全に変えるために繰り広げられているのである。

そして、その野望はアメリカだけでなく、全世界を支配しようとするものである。

ウクライナ、あるいは(その前の)シリア、あるいは(おそらく将来的には)台湾海峡での出来事は、要するに、今日の人間を破壊し、別の全く哀れな生物に置き換えるための戦いの一部に過ぎないのだ。

アメリカの民主党や世界中の同様の政党は、この計画を実行するための道具に過ぎない。

人間の破壊が実行される方向性の全リストをもう一度繰り返してはならない。

そのリストは長すぎる。

健康的なライフスタイルから、小児性愛者からの暴力で子どもたちに完全なトラウマを与えること、冬に凍えること、アフリカ(またはウクライナ)からの移民に家を与えることまで、である。

そして、何度も言いたくはないのですが、これらの実行キャンペーンに共通しているのは、道徳的な恐怖、異論を述べることの禁止なのである。

つまり、これらの話題について自由に発言する人がたまたまいて、そのような人がたまたまホワイトハウスの主人だった場合、人々はその人が何か新しく驚くべきことを言うからではなく、逆の理由で、従来から言えば古くて普通のことをほとんど平気で言うから耳を傾けるのである。

ここでもっと興味深いのは、トランプ現象そのものではなく、この現象を可能にした人間の感情や反射神経である。

戦争をしている人たちは、当たり前のことだが、平和を望んでいるということである。

そして平和とは、「戦争」の前にあった正常な状態に戻ることである。

第一次世界大戦と第二次世界大戦の後、全世界がどのように行動したかを思い起こせば十分である。

その都度、元に戻ろうとする試みが、細部に至るまで10年間も続いた。

この小休止の後、世界の歴史はまたどこかへ移っていったのである。

ここに、保守と呼ばれるイデオロギーのパラドックスの一つがある(トランプは間違いなくその無意識の自然な象徴の一つである)。

保守は常に、また左翼が狂乱する時代から抜け出すために、前進するものである。

しかし、この運動は、戦前や革命前の過去に戻ろうとしているように見えるが、それは単に、人々がそのように造られていて、それを望んでいるからである。

そしてここで現代の偉大なイデオローグであるドナルド・トランプから、どの年に戻りたいかなど、どんな啓示を期待できるだろうか?

アメリカだけでなく、そこにいる人々が自分たちの望むことをし、思ったことを自由に発言していた時代に・・

しかし、ここからが難しい。

完全なる前時代などあり得ないからだ。

繰り返しになるが、今の状態はほとんど90年代から始まっている。

『ジュラシック・パーク』を描いてキャリアをスタートさせたアメリカ人のマイケル・クライトンの本をできるだけ多く読めば(しかも、これらの本はほとんど90年代のものだ)、その後すでに本格的に人々の生活を窒息させ始めた多くの恐怖の原型をそこに見ることができるだろう。

そして、怒れる科学者たち、恐竜やナノ粒子の雲を私たちに押し付ける者たち、怒れるフェミニストたち、気候変動科学の捏造者たち、などなどである。

では、80年代は良かったのか?

明らかに、今より良かった。

しかし、そこには人々の国籍による違いが出ていた。

例えば、アメリカの100%共和党員にとって、50年代は黄金時代と言われていたが、中国人やアフリカ人にはそうではないことは明らかである。

そして、人々がすでに望んでいるようなライフスタイルを世界規模で提供できるようになるには、非常に優秀な人材が必要なのである。

もうひとつは、これら人が24時間で8300万人の支持者を集めることはまず不可能だということである。

以上。

「RIAノーボスチ・ロシア国際通信について」

RIAノーボスチ・ロシア国際通信は TASS や Interfax と並んで、ロシアで最も重要な報道機関の一つと言われています。 2013年12月9日、ロシア大統領ウラジーミル・プーチン氏の『国家マスメディアの効果を改善するためのいくつかの措置について』という法令により、RIA Novostiメディアグループは正式に解散しましたが、代わりにロシヤ・セゴドニャ国際メディアグループ(Rossiya Segodnya)が設立され、引き続きRIAノーボスチのブランドを使用することになりました。

それ以来、RIAノーボスチは、ロシアと海外のあらゆる主要な出来事について、正確で最新の情報を視聴者に提供し続けていると言います(詳細:ロシア語」

WAUメディアからのコメント:ここまで読み進めていただいた貴重なお時間ありがとうございます。記事へのご意見ご感想お待ちしてます。コメントは↓

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