写真は、2022年5月25日、ベルギー・ブリュッセルのNATO本部で行われた記者会見で発言するイェンス・ストルテンベルグ氏 © AP / Olivier Matthys
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ロシア時間6月12日 21:37 ロシア・トゥデイ(RT)
「ロシア・トゥデイ(RT)について」
ロシア・トゥデイ(RT)は、ロシア連邦予算からの公的資金で運営されている、自律的な非営利団体です。2005年に最初の国際ニュースチャンネルを開設したRTは、現在、9つのテレビチャンネルでニュース、時事問題、ドキュメンタリーを放送する24時間体制のグローバルなニュースネットワークであり、6つの言語によるデジタルプラットフォームと、姉妹ニュースエージェンシーのRUPTLYを擁しています。
現在、RTは5大陸、100カ国以上で視聴可能です。主流メディアが見落としているストーリーをカバーし、時事問題に対する新たな視点を提供し、主要なグローバルイベントに対するロシアの視点を国際的な視聴者に伝えています。 2021年1月の時点で、RTのウェブサイトは合計で1億5000万以上の月間アクセス数を記録しています。2020年、RTは世界のTVニュースネットワークとして初めて、YouTubeのチャンネル全体で100億ビューを達成しています。
注:現在、世界中でロシアとウクライナの紛争が注目されていますが、我々が日本で入手する情報のほとんどは、欧米を中心にしたNATO擁護側から発信されているもの に限られていると言ってよいでしょう(フェイクニュースも少なくありません)。
しかし、どのような紛争も、当事者両方の言い分を聞いて、読者が客観的に自身で冷静に分析し判断する方が賢明だと思います。 従って、この一連のウクライナ紛争のニュースに関しては、敢えて、ロシアやロシア制裁決議に中立を表明する 国のニュースソースを全面的に解説しています。
「NATO代表:ウクライナに平和と交換する領土の量を決定する事を促す」
日本語解説:WAU
6月12日、NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は、米国主導の同盟は交渉の席でウクライナの立場を強化することを目指していると述べたが、和平交渉には領土を含む妥協が伴うと付け加えた。
ストルテンベルグ氏は、フィンランドのニイニスト大統領との会談後、フィンランドで開催されたクルタランタ・トークで、
「西側諸国はウクライナ軍を強化するために代償を支払うことをいとわない」
としながらも、ウクライナ政府は現在の紛争を終わらせるためにロシアに領土を譲歩しなければならないだろうと述べた。
「平和は可能だ。ただ問題は、平和のためにどのような代償を払うかだ。平和のためにどれだけの領土、独立、主権を犠牲にできるかだ」
とストルテンベルグ氏は言う。
写真は、2022年6月12日、フィンランド・ナーンタリの大統領府夏季別荘クルタランタ(Kultaranta)で開催された、フィンランド大統領が主催するクルタランタ・トークで、サウリ・ニーニスト大統領(右)とイェンス・ストルテンベルグNATO事務総長。©AFP
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同氏は、ウクライナがどのような条件を受け入れるべきかを具体的に示唆せず、
「その判断は最も高い代償を払っているウクライナの人たちがすることだ」
と述べ、NATOと西側は、最終的に和解が交渉されるときの手段のためにウクライナに武器を供給し続けると述べている。
ストルテンベルグ氏はウクライナの領土を譲り渡すことを直接的には支持しなかったが、第二次世界大戦中に和平交渉の一環としてソ連にカレリアを譲渡したフィンランドの例を持ち出し、
「フィンランドが独立した主権国家として第二次世界大戦から抜け出すことができた理由の1つ」
と表現した。
ストルテンベルグ氏のこの発言は、ウクライナが近いうちに欧米の支持者から和平交渉を迫られるかもしれないとの見方が強まっている中で飛び出したものだ。
一方、米国と英国の当局者は、ウクライナはロシアとの戦争に「勝つことができる」と公言しているが、最近のCNNの報道によると、ワシントン、ロンドン、ブリュッセルの当局者は、停戦と和平調停を計画するために、ウクライナの当局者抜きで会談しているという。
ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領も、ウクライナを支援する国々の国民が「戦争疲れ」しているため、他の外国政党が取引に向けて「我々を後押し」しようとしていると発言している。
フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、キッシンジャー元米国務長官が先月示唆したように、敵対行為の終了と引き換えに一部の領土を譲り渡すようゼレンスキー氏に促すことを公には否定している。
キッシンジャー氏は5月、ウクライナが「現状復帰」を受け入れることを提案した。つまり、クリミアの領有権を放棄し、ドネツクおよびルガンスク人民共和国に自治権を認めるというものだ。
キッシンジャー元米国務長官
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クリミアは2014年からロシアの一部となっており、ロシアは今年2月の軍事作戦開始の数日前にドネツク・ルガンスク人民共和国の独立を承認している。
ゼレンスキーは和平交渉の可能性について何度か立場を変えており、大統領は定期的にロシアとの和解交渉に関心を示すが、その直後に彼の関係者や米国務省、あるいはゼレンスキー自身が反対の感情を表明している。
5月末に交渉に入る意思を表明したゼレンスキーは、数日後、ドンバス共和国に「ウクライナの旗に代わるものはない」などと国民に告げた。
ニイニスト大統領は、日曜日のストルテンベルグ氏との話し合いで、
「これだけ戦ったウクライナにとって、土地を手放すのは非常に難しいことだと理解している。しかし、ロシアがその保有地をすべて失うことは、現時点では予見できない。このままでは平和を得ることは絶対に難しい」
と述べている。
以上。
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