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RIAノーボスチ・ロシア国際通信「中国、ウクライナ情勢は米国の覇権主義の『終焉』になると発言」

写真は、モスクワのアメリカ大使館前に掲げられたアメリカの国旗 © RIA Novosti / Maxim Blinov

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ロシア時間4月2日03:09 RIAノーボスチ

「RIAノーボスチ・ロシア国際通信は TASS や Interfax と並んで、ロシアで最も重要な報道機関の一つと言われています。

2013年12月9日、ロシア大統領ウラジーミル・プーチン氏の『国家マスメディアの効果を改善するためのいくつかの措置について』という法令により、RIA Novostiメディアグループは正式に解散しましたが、代わりにロシヤ・セゴドニャ国際メディアグループ(Rossiya Segodnya)が設立され、引き続きRIAノーボスチのブランドを使用することになりました。

それ以来、RIAノーボスチは、ロシアと海外のあらゆる主要な出来事について、正確で最新の情報を視聴者に提供し続けていると言います(詳細:ロシア語」

日本語解説:WAU

「中国、ウクライナ情勢は米国の覇権主義の『終焉』になると発言」

ウクライナでの軍事作戦は、米国の覇権と、ドルの時代の終焉となるだろう

ロシアのウクライナにおける軍事作戦は、米国の覇権を「葬り去り」、世界におけるドルの支配を終わらせるきっかけになるかもしれないと、中国の新聞「環球時報:Global Times」は書いている。

この記事の著者は、ワシントンがウクライナ紛争を利用してロシアを弱体化させ、経済的、政治的に優位に立ち、またヨーロッパが戦略的自律性を獲得するための障害を作り出そうと計画していたと考えている。

しかし、対ロシア制裁政策は、多くの国連加盟国から支持されていない。

「ほとんどの国や地域が中立であることは、他の国家がどのような地政学的立場をとるべきかを決定したい米国や西側諸国にとって、間違いなく打撃となっている。米国が世界情勢を独裁できる時代は終わった。ドルの覇権をはじめ、米国が支配するさまざまな制度的な仕組みが、必然的に停止していく」

と述べている。

上海の復旦大学(ふくたんだいがく)教授であるSheng Yi(沈 毅)氏は、著者に対し、

「米国は現在、NATOの力を借りてヨーロッパをコントロールしているが、同盟は困難に直面している」

と述べ、

「脳死した同盟は、今後も深い構造的欠陥、つまり戦えないNATOになるだろう。では、その存在意義は何なのか?」

沈 毅氏は不思議に思ったと言う。

また、将来的にアメリカは中国とロシアに同時に対処する必要があることを示唆した。

以下は、「環球時報:Global Times」に掲載された記事の全文である。

注:中国は我々日本人からしたら所謂「敵国:中国の核弾頭の多くが日本の主要都市に向けられている等」と見なせますが、彼らは世界をどのように見ているのか、知っておく必要があると思い、この記事全文を解説します。

環球時報:Global Times

オピニオン/ビューポイント
ウクライナ危機は、アメリカの覇権を葬るきっかけになる
2022年04月01日 09時55分
by 于金翠 ユー・ニン


北京記者
Global Timesの記者であり、米国政治やアジア情勢に関するコメンテーター。ユー・ニンというペンネームでも執筆している。

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「ウクライナ危機は、アメリカの覇権を葬るきっかけになる」

ウクライナ危機の元凶であるアメリカは、昔から危機を作り出し、他人の不幸に乗じて覇権を維持してきた。1ヶ月以上続いたウクライナ危機を利用して、ロシアを引きずり下ろし、経済的・政治的利益を得、欧州の戦略的自立を阻み、米国の覇権を固めようと考えているのである。

しかし、この危機の遠大な影響についての議論が深まるにつれ、ロシア・ウクライナ紛争は実はアメリカの覇権を葬り去るための触媒として機能しているとの見方が強まっている。

CNNの司会者ファリード・ザカリアは、3月のワシントン・ポストに、ロシア・ウクライナ紛争は「ポスト・アメリカ時代の幕開け」であり、「過去30年間のパックス・アメリカーナは終わった」ことを意味すると書いている。

彼の主張は説得力がある。何十年にもわたってワシントンに安全保障を依存してきたサウジアラビアやアラブ首長国連邦の指導者が、ジョー・バイデン米大統領との電話会談を拒否したり、米国が取り込もうとしている重要なパートナーであるインドが、ワシントンからの再三の警告にもかかわらず、ロシアへの非難と制裁で米国のリードに従うのを拒否するなど、兆候はたくさん見られる。

どちらか一方の連合のためではない

米国は反ロシア連合を確立しようとしているが、常に「ロシアの脅威」を形作り、「民主主義対権威主義」のスローガンを誇示して、欧州諸国、日本、オーストラリアなど伝統的な同盟国を一時的に統一したに過ぎない。モスクワの外交アカデミー国際・国家安全保障部副部長のオレグ・イワノフ氏は、「この輪が大きくなるとは思えない」と言う。

国連加盟国190カ国以上のうち、140カ国以上が対ロシア制裁に参加していない

世界の大多数の国は、米国とその同盟国から離れ、政策決定における独立性を維持し、米国による輪への引き込みの試みから離れたいと考えており、これは米国の力と影響力が減少していることを示している、とイワノフ氏は指摘した。

ロシア国際問題評議会の専門家であるダニール・ボシュコフ氏は、米国の伝統的な同盟関係の外にあるすべての国家は、ロシアとの競争を自由主義と権威主義の指導者の衝突として見せようとするのではなく、自己利益を追求するというより広い論理で動いていると考えている。

「グローバル化のもとで、多くの国がエネルギー、貿易、農業、武器のいずれかの分野でロシアとの協力関係を構築してきた。イラク、アフガニスタン、シリアなどにおけるアメリカ自身の行動によって侵害された、グローバルな自由主義や民主主義を擁護するという不明瞭な目標のために、自国の幸福を危険にさらすことはあまり好ましくない」

とボシュコフ氏は言った。

多くの国や地域が中立を保つことで、米国をはじめとする西側諸国は、他国が取るべき地政学的スタンスを決定することに慣れきっていたため、打撃を受けたことは間違いないだろう。米国はもはや、冷戦時代のように支持を集めることはできない。

連帯の「バブル」

ほとんどの国が外交的解決と平和を推進しようとしているときに、利己的な利益のために、危機の終結を恐れて常に火に油を注いでいるのがアメリカである。米国は、ロシア vs ウクライナ紛争の激化により、欧州資本が米国に流れ込み、ロシアを弱体化させ、欧州の米国への依存度を高めることを期待しているのである。短期的には、ウクライナ危機は、かつてないほど米欧を結束させたように見える。しかし、これは持続可能なのだろうか。

復旦大学国際関係・公共事務学院沈毅教授は、今、米欧の同盟国が見せている連帯はバブルだと考えている。

「中長期的には、NATOの存在価値と意義、そして米国のリーダーシップは、より本質的な試練に直面するだろう」

と沈氏は指摘する。

「欧米の『統一的』な対露非難・制裁は、どのような効果をもたらしたのか。ロシアの動きが止まったのか、ウクライナは救われたのか。欧州諸国はロシアを欧州経済システムから長期に渡って隔離しておく余裕があるのか?ワシントンは、ウクライナへの武器供給で金を稼ぐ以外に、ロシア・ウクライナ紛争がもたらした課題や脅威にヨーロッパが対処するために、何か実質的な行動をとったのだろうか?」

「ウクライナvsロシアは、欧州大陸に一定の緊張状態を作り出し維持することで自国の利益を最大化する外部勢力である米国に、欧州の安全保障を単に依存することが信頼できないことを証明するものである。NATOは、米国が欧州を支配するための政治的道具になっている。『脳死』状態での連帯は、将来も、根深い構造的欠陥、つまり、戦えないNATOに直面することになるだろう。その時、その存在意義は何なのか?」

と沈毅教授は問いかけた。

また、経済制裁でロシアを引きずり降ろそうとする米国の試みも、簡単には成功しない。経済制裁によって、ロシアは苦境に立たされている。しかし、この8年間、ロシアは経済制裁にかなり適応してきた。だから、経済制裁で国が滅びることはない、とイワノフ氏は言う。

ロシア・ウクライナ危機が長引けば、アメリカは中国とロシアという2つのライバルに同時に対処しなければならないという大きな戦略的ジレンマに陥るだろう。中国国際問題研究院アジア太平洋研究部副部長の張登軍氏は、

「米国は2大前線で競争や戦争に勝つことはできない」

と指摘する。米国の現在の戦略は、米国を戦略的な過剰債務に直面させ、その覇権的地位をさらに損なわせることになると主張した。

ポスト・アメリカの時代

「ロシアの特殊軍事作戦は、世界における米国の覇権の終焉を加速させた。こうして、多極化した世界の新時代が近づいている」

とイワノフ氏は語った。

バルダイ国際討論クラブ研究部長のフョードル・ルキヤノフ氏は最近、RTで、

「プーチンが開始した軍事作戦は、世界情勢における一つのエポックの終わりを告げた」

とする記事を掲載した。プーチンの軍事作戦は、世界情勢のエポックの終わりを告げるものであり、その影響は今後数年間は続くだろうし、モスクワは自らを『全世界の重大な変化のエージェント』と位置付けている。

ロシアvsウクライナ危機がどのような根本的な変化と広範囲な影響をもたらすかは、まだ分からない。しかし、ひとつだけ確かなことは、東が台頭し西が衰退する中で、既存の国際秩序はすでに変化を始めているということだ。

ロシアvsウクライナ紛争は、ある意味でアメリカの覇権の衰退と世界模様の進化を加速し、旧来の古いものを破壊している。

米国が世界情勢の展開を指図できる時代は終わったのである。

ドル覇権をはじめとする一連の米国優位の制度的取り決めは、必然的に衰退していく。

注:現在、世界中でロシアとウクライナの紛争が注目されていますが、我々が日本で入手する情報のほとんどは、欧米を中心にしたNATO擁護側から発信されているもの に限られていると言ってよいでしょう。

しかし、どのような紛争も、当事者両方の言い分を聞いて、読者が客観的に自身で冷静に分析し判断する方が賢明だと思います。

従って、この一連のウクライナ紛争のニュースに関しては、敢えて、ロシア側のニュースソースを全面的に解説しています。

以上。

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