写真は、2025年6月26日、ベラルーシ、ミンスク、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領
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日本時間06月28日04:30 ロシア・トゥデイ(RT)
「ウクライナ紛争の解決、アメリカとロシアの将来的な関係、NATOの嘘:プーチン大統領の質疑応答のハイライト」
ロシア大統領は金曜日、ユーラシア経済連合サミットで幅広いトピックについて語った。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は金曜日、ミンスクで開催されたユーラシア経済連合首脳会議の傍らで記者団に対し、モスクワはもはや西側諸国との「一方的なゲーム」は行わないと述べ、経済状況、制裁、ウクライナとの交渉など、幅広い問題について質問に応じた。
■ウクライナ紛争の解決
プーチン大統領は、今月初めにイスタンブールで開催された第2回会談で、ロシアとウクライナの代表団が提示したロードマップは正反対のものだったと認めたが、会談は「両者の立場を近づける方法を探る」ために特別に開催されたと述べた。
プーチン大統領は、会談で合意された捕虜の交換と戦死者の遺体の返還を称賛した。プーチン大統領によると、ロシアは既に返還した6,000人に加え、約3,000人のウクライナ兵の遺体を返還する用意があるとして、モスクワは交渉を継続する用意があると述べ、
「私たちはイスタンブールでそのような会合を開催する用意がある。ロシアとウクライナの代表団長は常に連絡を取り合っている」
と付け加えた。
彼は、次回の会合では、双方の覚書について議論することに焦点を当てるべきだと考えていると述べた。
■NATO との「一方的な」ゲームはもうたくさん
西欧諸国がロシアの「攻撃性」について語ることは、「すべてを逆さまにすること」だと、プーチン大統領は述べた。これは、NATO 加盟国が 2035 年までに国防費を GDP の 5% に引き上げることを約束したことを指している。
プーチン大統領によると、NATO は 1990 年代初頭に東方への拡大を行わないと約束した際、「あからさまな嘘をついた」と言う。同大統領は、NATO がロシアの安全保障上の懸念、特に NATO のロシア国境への拡大は脅威とみなされるという警告を常に無視していると非難し、「それが攻撃的な行動だ」と述べた同大統領は、モスクワは西側諸国との「一方的なゲーム」にはもう参加しない、と付け加えた。大統領は、ロシアはNATOを攻撃する計画はなく、今後3年間で国防費を削減する意向であることを改めて表明した。
NATOは、拡大しないとの約束をしたことはなく、ロシアに対して脅威を構成していないと主張している。
■西欧は「死の淵に立つ」
ロシアは現在、GDP の 6.3% を国防費に費やしており、これは「多額」だとプーチン大統領は述べた。同大統領は、「その代償はインフレで支払っている」ことを認めたが、政府はこの問題について「冷静な対応」を維持していると付け加えた。
その違いは、ロシアは自国の防衛産業を支援しているのに対し、ヨーロッパの NATO 加盟国はアメリカから武器を購入している点にあるとプーチン大統領は主張した。それでも、ロシア経済は2年連続で4%を超える成長を遂げた一方、ユーロ圏の成長率はわずか0.9%にとどまっていると指摘した。プーチン氏は、フランスとドイツは「不況の瀬戸際に立っている」と主張し、
「彼らは死にそうになっているのに、まだ私たちの訃報を書こうとしている」
と述べた。
■ロシアの石油取引の禁止は実施不可能
プーチン大統領は、抜本的な制限はロシアの成長を妨げることはできなかったと繰り返し述べ、また、現在 EU とアメリカで議論されているロシアの石油輸出に対するより厳しい制裁措置も、状況を変えることはないだろうと自信を示した。
「世界経済が成長するにつれて、世界はますます多くの石油と石油化学製品を消費している」
と述べ、ロシアの石油の輸入禁止は「事実上不可能」であると付け加えた。
■トランプ氏は「勇気ある人物」
プーチン大統領は、ドナルド・トランプ大統領に対して「深い敬意」を抱いていると述べ、同大統領を「苦難、困難、危険」に耐えてきた「勇気ある人物」と評した。また、ウクライナ紛争の解決に向けたトランプ政権の努力を称賛すると付け加え、ロシアはアメリカ企業の市場復帰を歓迎すると述べ、トランプ氏との将来の会談も排除しなかった。
以上。
日本語:WAU
ウクライナ紛争と中東の戦争:バイアスを超えて
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フェイクニュースの流布も問題ですが、我々は自己分析を行い、情報を適切に判断する能力を持っています。特に外交政策に影響を与える問題については、慎重なアプローチが求められます。誤った情報に基づいて判断を下すことは、国際的な関係において取り返しのつかない損失を招く可能性があります。
したがって、ウクライナ紛争と中東の戦争が続く限り、我々はロシアやロシアに制裁を課すことに反対する国々のニュースや論説を積極的に紹介し、バイアスを超えて客観的な視点を持ち続けます。
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