写真は、2024年1月19日、ニューハンプシャー州コンコードでの選挙集会での共和党大統領候補、ドナルド・トランプ元大統領 © CHIP SOMODEVILLA / GETTY IMAGES NORTH AMERICA / Getty Images via AFP
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日本時間10月26日11:35 ロシア・トゥデイ（RT)
by ブラッドリー・ブランケンシップ
Bradley Blankenship
アメリカのジャーナリスト、コラムニスト、政治評論家
現在、世界中で注目されているロシアとウクライナの紛争、及びイスラエルとハマスとの戦争に関する情報は、我々が日本で入手するもののほとんどが、西側を中心としたウクライナ支持側からの発信に限られていると言えます。中にはフェイクニュースも少なくありません。
しかしながら、どのような紛争であっても、当事者両方の主張を聞いて、彼らが何を考え、どのような価値観で行動しているのかを読者が客観的に自己分析し判断することが重要であると思います。特に、我が国の外交に関連する問題については、状況を誤ると取り返しのつかない損失を招く可能性があります。
したがって、ウクライナ紛争と、中東の戦争が続く限り、われわれはロシアやロシアに制裁を課すことに反対する国々のニュースや論説などを積極的に紹介します。
注意：以下のニュース内では、米国を「アメリカ」と表現し、英国を「イギリス」と表現しています。なぜなら、アメリカは「米の国」ではなく、「英国」はイギリスは人なみすぐれた者の国であると言う意図があるからです。
「2024年、トランプ回帰が支持される理由」
アイオワ州党員集会は、ジョー・バイデンの凡庸さがアメリカ人に情熱的な男のカムバックを望ませていることを示している。
アメリカ政治のシンフォニーにおいて、アイオワ州党員集会は再び、大統領選挙に向けた最初の主要なコンテストとしてその複雑なダンスを披露し、候補者とオブザーバーを魅了した。
候補者たちの不協和音が響く中、ひときわ大きく響いているのがドナルド・J・トランプの名前だ。
破天荒で、破壊者であり、政治的ショーマンシップの巨匠が復活し、アイオワ州での彼の活躍は支持者と批判者の双方を熱狂させた。
月曜日にアイオワ州議会がドラマを繰り広げる中、トランプの存在が大きくクローズアップされた。
元大統領が通常候補者しか参加できない選挙に参加するという異例のシナリオにもかかわらず、また、ライバルとのテレビ討論会への参加を拒否しているにもかかわらず、トランプ氏がホークアイ州で選挙戦を行うという決断を下したことは、大統領在任中に全アメリカを魅了した政治オペラの再演を示唆するものだった。
伝統的な共和党の価値観とトランプ流のブランドとの戦略的なダンスである。
それは計算し尽くされたパフォーマンスであり、今日の共和党がまぎれもなくトランプの領域であることを強く印象づけた。
要するに、トランプ氏の影響力は明らかで、党員集会で負ける見込みはなかったのだ。
嵐と論争を乗り越えてきた手ごわい勢力である彼の支持基盤は、単なる政治キャンペーンというよりむしろ運動を思わせる熱意で動員された。
赤い帽子と揺るぎない忠誠心で武装したトランプ信奉者たちは、第45代大統領の永続的な影響力の証として立ちはだかった。
結果が出るにつれ、トランプが共和党支持層と共鳴していることが明らかになった。
ポピュリズム、経済的ナショナリズム、政治への率直なアプローチを独自に融合させたトランプは、従来の共和党の常識を覆すつながりを築いた。
アイオワ州党員集会は、その複雑な力学によって、共和党内の難問を露呈した。
党は岐路に立たされ、トランプ氏の率直なアプローチの魅力と、ニッキー・ヘイリー元国連大使やマイク・ペンス元副大統領のような燃え尽きた共和党の切り抜きによってトランプ氏以前のアイデンティティを取り戻したいという願望の間で引き裂かれている。
トランプ氏の影は、共和党が直面しなければならない課題を突きつけている。
トランプ氏の遺産を受け入れるか、より伝統的な保守派の物語への回帰を試みるか、後者は明らかに不可能に近い。
マエストロが政治的カムバックを指揮するにつれ、トランプ主義の遺産が決定的な力として浮かび上がってくる。
それは党派を超え、政治的言説を二極化する遺産だ。
トランプは、その率直な暴言と、2020年の大統領選の結果を覆そうとした疑惑に関連する数十件の起訴された重罪を抱え、崇拝と軽蔑の両方の避雷針であり続けている。
アイオワ州では、トランプの遺産は単なる選挙戦略ではなく、既成の規範を破壊した政治的アウトサイダーの永続的な影響力を示す見世物だった。
最新の世論調査によると、彼は現職のジョー・バイデン大統領を直接対決で引き離しており、モーニング・コンサルタントの最新の世論調査では、トランプが2％ポイント上回っている。
他の世論調査も基本的な方向性は同じである。
さらに、アメリカのニュー・マジョリティ・プロジェクトがバイデン氏に依頼したマクラフリン・アンド・アソシエイツによる最近の支持率調査では、バイデン氏の不支持率は60％となっている。
また、トランプは12月以降、7つのスイング・ステートでバイデンをリードしている。
コロナのパンデミックを責任を持って管理しなかったこと、ジョージ・フロイドの抗議デモを独裁的に処理したこと、アメリカを独裁国家に変えたいとほのめかしていることなど、トランプはあらゆる物議を醸しているにもかかわらず、人々をバイデン以前の時代にノスタルジーを抱かせることに成功している。
前副大統領はテクノクラートであり、アメリカのエリートが自分たちの利益を守り、アメリカの覇権を維持するために信頼できる人物であるべきだった。
バイデン政権はこの任務で惨敗し、対中外交では常に敗北し、ウクライナでの代理戦争では完敗した。
アイオワ州党員投票の幕が下り、トランプ氏のアンコールが響き渡り、アメリカ全土で繰り広げられる政治ドラマの舞台が整った。
岐路に立たされた共和党は、政治史にとどまることを拒むトランプ主義の反響に対処しなければならない。
アイオワ州でのトランプ氏の結果は、単なる前奏曲ではなく、予測不可能性、熱狂、覇権への執拗な追求を約束する政治的サガの冒頭の音符なのかもしれない。
民主党の無所属上院議員であるバーニー・サンダースもその一人である。
サンダース上院議員は、トランプ氏の躍進に警鐘を鳴らし、次のように語った。
「民主党がこの11月に勝利することを望むなら、労働者と共に立ち、積極的な進歩的アジェンダのために戦わなければならない」
これは決して実現しないだろう。
バイデンは自身の支持層が彼を候補者としてふさわしいとは思っておらず、2020年の選挙中に、彼が当選しても「根本的には何も変わらない」と発言したことで有名だが、まさにその通りだった。
バイデンの凡庸さは、アメリカを再びトランプに憧れさせ、アイオワ州党員投票の結果は、トランプがこのレースで非常に明確な人気者であることを示している。
以上。
日本語：WAU
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