写真は、ニューヨークの国連総会ホール© AP Photo / Mary Altaffer
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日本時間11月15日06:37 RIAノーボスチ
注:現在、世界中でロシアとウクライナの紛争が注目されていますが、我々が日本で入手する情報のほとんどは、欧米を中心にしたウクライナ擁護側から発信されているものに限られていると言ってよいでしょう。 中にはフェイクニュースも少なくありません
しかし、どのような紛争も、当事者両方の言い分を聞いて、読者が客観的に自身で冷静に分析し判断する方が賢明だと思います。 特に我が国の外交に関わる問題は、状況を誤ると取り返しの付かない損害をもたらすことになりかねません。
従って、ウクライナ紛争が続いている間は、敢えて、ロシアやロシア制裁決議に中立を表明する国々のニュースソースを全面的に紹介しています。
「国連総会、ウクライナへの賠償金に関する決議案を可決」
国連総会は、ロシアのウクライナへの賠償金に関する決議案を賛成多数で可決した
日本語:WAU
11月14日、国連総会は、キエフへの賠償金に関する決議案を多数決で採択した。
同決議案は、カナダ、グアテマラ、オランダ、ウクライナの主導で開催され、加盟国94カ国が支持、14カ国が反対、73カ国が棄権した。
最終データでは、ロシアに加え、バハマ、ベラルーシ、イラン、ジンバブエ、中国、キューバ、マリ、ニカラグア、シリア、CAR、エリトリア、エチオピアが決議案に反対し、棄権したのは、インド、インドネシア、サウジアラビア、セルビア、南アフリカ、UAE、アラブ首長国連邦など。
提出された決議案によると、
「ウクライナと協力して、加盟国が、ロシア連邦のウクライナ国内またはウクライナに対する国際的に不正な行為によって生じた損害、損失、損傷その他を主張した記録として、またデータ収集を促進し調整するための国際損害登録の作成を推奨する」
とある。
ロシア政府はこの文書について、
「法的批判に耐えない。国際法の観点から合法化されていないものを合法化しようとする無益な試みである」
と反対した。
ワシリー・ネベンジアロシア国連常駐代表は、
「西側諸国がブロックしたロシアの主権資金を使って、すでにウクライナ政府に譲渡された武器の供給と支払いを続けようとしている。それは『あからさまな強盗』である」
と強調した。
ロシア政府代表はまた、この決議の採択は、その発案者にブーメランのように戻ってくる可能性があると警告した。
同氏によると、このような決定は世界の不安定と緊張を高めるだけだという。
ワシリー・ネベンジア、ロシア国連常駐代表
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ロシアのドミトリー・ポリアンスキー副代表は会議後、
「圧力、脅迫、手のひら返し」にもかかわらず、国連加盟国の半数以上がこの決議案を支持しなかった。これは『ルールに基づく秩序』を全世界に押し付ける者たちの大失態だ」
と述べ、棄権または反対票を投じた国については、このような構想についてより詳細な議論が必要であること、その法的枠組みが不完全であることを指摘した。
また、西側の行動によって生じた損害の補償を要求しているのに受け取らない、他の国々に対する不公平感にも注意を促した。
一方、ロシア連邦議会(上院)の代表者たちは、この決議に対して懐疑的であった。
特にコンスタンティン・コサチョフ連邦議会副議長は、この文書は「法的に無効」であり、国連憲章と矛盾していると強調した。
「しかし、違法と知りつつも自分たちの行動に正当性を持たせようとする決議案の発案者は、これを止めることはできないだろう」
と彼は述べている。
ロシア下院議員オレグ・モロゾフ氏は、
「ロシアはウクライナに損害賠償をしない代わりに、ナチスに破壊されたウクライナを回復させる」
と述べ、可決された決議は、ロシア市民の金の盗難を正当化しようとするものだという。
ロシア自由民主党のレオニード・スルツキー委員長は、
「この決議文書の採択は、国家間レベルで公然たる強盗を合法化しようとするものだ」
と評し、
「国連総会には賠償を要求する権限はない」
と強調した。
ウクライナでの軍事作戦開始後、欧米諸国はロシアに対する制裁を強化した。
そのため、ロシアの外貨準備高の約半分である約3000億ドルが凍結された。
4月、エリヴィラ・ナビウリナロシア中央銀行総裁は、
「ロシア当局は欧州当局の決定に法廷で異議を申し立てる」
と述べている。
プーチン大統領は、ロシアを封じ込め弱体化させる政策は欧米の長期戦略であり、今回の制裁は世界経済に深刻な打撃を与えたと述べた。
同氏によると、米国と欧州連合は、ロシアの外貨準備高を凍結することで、実際にロシアに対する債務不履行を行ったという。
以上。
「RIAノーボスチ・ロシア国際通信について」
RIAノーボスチ・ロシア国際通信は TASS や Interfax と並んで、ロシアで最も重要な報道機関の一つと言われています。 2013年12月9日、ロシア大統領ウラジーミル・プーチン氏の『国家マスメディアの効果を改善するためのいくつかの措置について』という法令により、RIA Novostiメディアグループは正式に解散しましたが、代わりにロシヤ・セゴドニャ国際メディアグループ(Rossiya Segodnya)が設立され、引き続きRIAノーボスチのブランドを使用することになりました。
それ以来、RIAノーボスチは、ロシアと海外のあらゆる主要な出来事について、正確で最新の情報を視聴者に提供し続けていると言います(詳細:ロシア語」
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