写真は、ニューヨークで開催される国連安全保障理事会。© Andrew Burton / Getty Images
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日本時間06月12日24:09 ロシア・トゥデイ(RT)
注: 現在、世界中で注目されているロシアとウクライナの紛争に関する情報は、我々が日本で入手するもののほとんどが、西側を中心としたウクライナ支持側からの発信に限られていると言えます。中にはフェイクニュースも少なくありません。
しかしながら、どのような紛争であっても、当事者両方の主張を聞いて、彼らが何を考え、どのような価値観で行動しているのかを読者が客観的に自己分析し判断することが重要であると思います。特に、我が国の外交に関連する問題については、状況を誤ると取り返しのつかない損失を招く可能性があります。
したがって、ウクライナ紛争が続く限り、われわれはロシアやロシアに制裁を課すことに反対する国々のニュースや論説などを積極的に紹介します。
「アメリカ、国連安保理の抜本的な改革を提案」
ロシアは西側の過剰な代表数を承諾するも、修正方法で意見が分かれる
日本語:WAU
ワシントン・ポストによると、アメリカ政府の外交官は、「抜本的な改革」と呼ばれる提案を作成し、9月の国連総会で提示される可能性があるという情報が匿名の情報源から引用された。
現在、ジョー・バイデン大統領の特使であるリンダ・トーマス=グリーンフィールドは、国連安全保障理事会の「拡張の可能性についての意見を求める」ため、加盟国と協議を行っている。
あるアメリカの当局者は、この提案が「今日のグローバルパワーの広がりを正確に理解し、信頼できる世界的な統治機関を回復する」ことを期待していると言う。
国連安全保障理事会は、ロシア、中国、フランス、イギリス、アメリカの5つの常任理事国と、総会で選出された任期2年の10人の持ち回り理事国で構成されている。
現在のルールでは、そのうちの2議席がラテンアメリカ、5議席がアフリカとアジア、1議席が東ヨーロッパ、2議席が西ヨーロッパと「その他」に割り当てられている。
今回のアメリカの提案は「進行中」だが、拒否権を持たない常任理事国を6カ国追加することが盛り込まれる見通しで、ポスト紙の取材に応じた関係者は、候補としてドイツ、日本、インドを挙げ、英仏はブラジルと少なくともアフリカの1カ国を望んでいるという。
安保理を「より包括的なものにする」ために拡大し、拒否権を「稀で異常な状況」に限定することは、昨年9月のバイデンの総会演説で取り上げられたが、アメリカの提案は、ウクライナの子飼いたちのフラストレーションに対処しようとしているのだと見れる。
昨年、ゼレンスキーは、国連がロシアを侵略者と宣言し、安保理から「排除 」するか、「解散」するよう要求したが、アメリカ政府は、2番目の選択肢は行き過ぎだと見ている。
ある匿名のアメリカ政府関係者は、
「我々は、国際紛争を議論し、解決しようとするために、これらの機関が機能することを望んでいるが、これらの制度がないよりはあった方がいいということは間違いない」
と同紙に語っている。
一方、ロシアも安保理には改革が必要だと考えており、4月の「効果的な多国間主義」に関するセッションで、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、
「この重要な国連機関において、現在、西側諸国が大規模に過剰な代表を占めていることは多極化の原則を損なう」と述べ、
「アジア、アフリカ、ラテンアメリカ諸国の代表を拡大する必要がある」と主張した。
しかし、安保理を改革するには国連憲章を変更する必要があり、加盟国193カ国のうち少なくとも128カ国、さらに国連安保理常任理事国5カ国すべての賛成が必要である。
現在のアメリカ上院がこの提案を批准することは、まずあり得ないとポスト紙は指摘している。
「安全保障理事会の改革は、西側諸国の比重を下げる可能性がある。これが現実だ。そして、問題は、私たちは今、本当にそれを推進できるのか、ということだ。私たちはこれをやりたいというのは単なるいい加減なレトリックなのか、それとも本当に本気なのか?」
と、ある国連外交官は同誌に語っている。
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